不動産投資の基本
2017/09/13

キャッシュフローを改善する繰上げ返済の効果

(写真=igorstevanovic_Shutterstock.com)
(写真=igorstevanovic_Shutterstock.com)
不動産投資には多くのメリットがありますが、もちろんリスクも伴います。空室が続いてしまった、家賃滞納、突発的な修繕費の発生など。しかし不動産投資からの収入が(一時的に)途絶えてしまったとしても、融資の返済は継続して発生する固定費です。

継続発生する融資の返済ですが、余裕のある時にこそ考えたいのが、「繰上げ返済」です。今回は、繰上げ返済にはどのような効果があるのかを詳しくみていきましょう。

まずはローンの返済方法から

ローンの返済方法には「元利均等方式」と「元金均等方式」の2種類があります。一般的な返済方法は毎月の返済額が一定となる「元利均等返済」です。

元利均等返済とは毎月の返済額が一定金額に設定された返済方法となります。
元金均等返済とは毎月の返済額のうち、元金の額が一定に設定された返済方法となります。

元利均等返済のメリットは、元金と利息の返済額が一定のため返済計画が立てやすく、返済開始当初の額が少なくて済むことです。デメリットは、元金均等返済よりも総返済額が多くなる傾向があり、借入金の残高(元金)が減るのが遅いことです。

元金均等返済のメリットは、返済が進むにつれて毎月の返済額が少なくなることと、元金の減少が早いため元利均等返済よりも総利息額が少ないことです。デメリットは、返済開始当初の返済額が高いことです。

繰上げ返済とは当初の返済計画の途中で、余剰資金を元金返済にあてることです。元金を減らすことにより、利息を減らすことができますので、結果的に総利息額を減らす効果があります。

繰上げ返済の2つの方法

繰上げ返済の方法には次の2種類があります。

・ 期間短縮型
毎月の返済額は変更せずに返済期間を短くする方法

・ 返済額軽減型
返済期間を変更せずに毎月の返済額を低減する方法

繰上げ返済は返済が開始されて数年以内の元金の多い時期に実行した方がより効果的です。元利均等返済を例にみてみましょう。(利息は元金に対して発生するものなので、元金が多いタイミングで実施したほうが、総支払利息はより減少します)

2,000万円を金利2%、35年ローンで借入れしている場合、借入れから1年以内に期間短縮型の繰上げ返済によって100万円の元金返済を行えば、返済期間を29ヶ月短縮させることができます。

また、同じ条件で返済額軽減型による繰上げ返済を行った場合は、返済期間は変わりませんが、毎月の返済額が3,300円ほど減らされる計算となります。

繰上げ返済を行うときの注意点は?

では、繰上げ返済を進めるときの注意点についても考えてみましょう。

繰上げ返済は通常、余剰資金で実施するものです。仮に金利2%の融資に対して100万円の繰上げ返済する場合、100万円に対して支払っていた2%の利息の削減が可能となります。

もし、100万円を他の運用に充てることで2%以上のパフォーマンスが見込める場合、繰上げ返済することにメリットはありません。100万円を他の不動産購入の初期費用に利用する、他の金融商品で運用するなど、現状の利息より高いパフォーマンスが見込める場合、繰上げ返済することに経済的合理性はありません。

また、繰上げ返済を行う際の繰上げ返済手数料は事前に確認しておきましょう。投資用ローンは住宅ローンと違い手数料がかかる商品もまだまだ多いですが、まれなケースでは手数料無料で最低1万円から繰上げ返済が可能となっているものも出始めているようです。

不動産投資単体で考えた場合は毎月のキャッシュフローが赤字になってしまった場合、デットクロス期に入り、税負担が重くなってしまった場合、金利が上昇して利息負担が大きくなってしまった場合には繰り上げ返済は有効な手段の1つと言えます。

不動産投資は随時状況が変わっていくものです。長期的なスケジュールを組み立てて、その都度適切な対応をすることが重要なのです。

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