不動産投資の基本
2017/09/08

銀行は何を見ている?不動産投資で重要な融資を解説

(写真=Arman Zhenikeyev_Shutterstock.com)
(写真=Arman Zhenikeyev_Shutterstock.com)
不動産投資を始めようにも「金融機関が自分に貸してくれるか分からない」という方も多いのではないでしょうか。

金融機関の融資担当者は、不動産投資家のどこをみて判断しているのでしょうか。今回は金融機関の与信時のチェックポイントなどを理解して、客観的な視点で自分の状況と照らし合わせてみましょう。

銀行の審査を通過するために必要なもの

まず、金融機関の審査を通過するためにはどのようなポイントをおさえる必要があるのでしょうか。

金融機関にとって、不動産投資家への融資は金利を稼ぐビジネスに他なりません。つまり、不動産投資家が独断で作り上げた非現実的な計画は、金融機関にとってはリスクになってしまいます。

金融機関は、その不動産運用計画に実現できる可能性があるのかを最も重視していますので、不動産投資家は、その計画に「しっかりとした理論」があり、「客観的に見ても納得」できるものかを突き詰めていきましょう。

たとえば、「自分の不動産物件は魅力的だと思うので、入居率100%で30年間続きます」という具体性に欠ける計画では、金融機関のプロを納得させるのは難しいでしょう。

また、金融機関は、不動産投資家である「あなた自身」を見ています。いわゆる「属性」と呼ばれる部分です。

仕事は何をしているか。今の会社には何年勤めているか。自営業であれば安定した収益が出ているかという本人の状況をはじめ、家族はどのような仕事をしているか、連帯保証人を準備することはできるか、という「あなた以外」の部分についても着目しています。

不動産投資の場合、金融機関からの「貸付」は数十年におよびます。そのなかで安定して返済をしてもらえるかどうかは、物件の良し悪しのみではなく、貸付を希望する人が信頼できるかどうか、という点もポイントになってきます。

金融機関は貸出をしたがっている?

「金融機関の個人向け貸出が増えている」という報道もありました。この背景には、これまで金融機関の収益源であった法人向け融資の金利収入が低下しており、個人向け貸出を増やすことで新たな収益の柱を作ろうといった動きが考えられます。

これは不動産投資家にとって、確かな追い風といえるでしょう。

その際の金融機関の選び方としては、かねてより付き合いのある金融機関を訪問して不動産投資を検討している旨を伝える方法もありますが、不動産会社に相談し、その会社が持っている金融機関とのネットワークを利用することも有効な手段でしょう。

キャッシュフローの側面からみても、(借入期間の)長いローンを組むことができれば収益計画も組み立てやすいといえます。また、不動産投資を初めて行うという場合は、新築物件に加え中古物件を視野に入れることをおすすめします。

新築物件の家賃は新築プレミアムと呼ばれ、高めに設定されているケースが多々あります。これは数年後に家賃下落を招く可能性があり、収益が悪化する懸念があります。中古物件は、建築年から時間が経過しているため、すでに新築プレミアムから下落した家賃での利回りであることが多く、購入後の家賃下落率が低い傾向があります。

不動産投資を成功させるポイントは、物件選びの他に税金面などの側面からも物件の収益率を見極めること、そして融資を受ける金融機関を味方につけることといえます。これらのポイントを押さえて不動産投資を行っていきましょう。

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