きちんと把握しておこう!不動産投資で経費になる項目とは

(写真=Timothy Hodgkinson_Shutterstock.com)
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不動産投資で収入が増えると、当然のことながら納税額も高くなります。なるべく税金の支払いを抑えるためには、経費にできるものは経費とし、所得を減らすことがポイントとなります。

そのためには何が経費として適用されるのかをきちんと把握しておくことが重要です。

今回は不動産投資を始める前に、きちんと把握しておきたい経費について詳しくみていきましょう

不動産投資の支出について

まず、不動産投資では支出について把握しておくことが必要です。主な支出については、以下の通りです。

・ 固定資産税/都市計画税
・ 管理費
・ 修繕費
・ 借入金返済

修繕費については予定外の出費といったケースもありますが、それ以外の項目はある程度固定されていることから、あらかじめ計算し準備しておくといいでしょう。

新築物件では、修繕費については当面発生しないことが予想されます。しかし、築年数が経過すると必ずどこかの修繕工事が必要となってくるので、その時に向けて計画的に資金はプールしておきましょう。

退去のケースでは原状回復費の費用がかかります。修繕費はクロス交換など軽微なものから、費用の掛かる水回りまで様々です。「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(改訂版)」に従い、入居者負担、家主負担の割合などきちんと確認しておきましょう。
その他、借入金の返済となります。

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確定申告で認められる不動産投資の経費について

確定申告の際、所得はもちろん経費についても申告することになります。経理上は以下の項目が経費となります。

・ 租税公課
・ 減価償却費
・ 修繕費
・ 借入金利息
・ 管理費
・ 通信費
・ 交通費
・ 消耗品費
・ 新聞図書費
・ 接待交際費

ここで注意しておくべきことは、「借入金返済」の「元金は経費にならない」という点です。
また、実際の支出を伴わない減価償却は経費で処理することになります。

特に元金返済が減価償却費を上回るデッドクロスという現象には注意が必要です。このケースでは収支のバランスが大きく崩れてしまいます。

具体的な経費の事例

一口に経費といっても、いかにも経費になるものと、これは経費でいいのかと迷うものがあるでしょう。

たとえば家賃です。ご自身が入居されている家の家賃を経費として計上できないかと考える方もいるかと思います。あくまでケースバイケースですが、事業で使用している割合と生活に使用している割合とに明確に区分できるなら、事業使用割合を経費として計上することができるかもしれません。

また、不動産投資専用で利用するパソコンについては経費として認められるケースがあるようです。パソコンの場合、10万円未満かどうかがポイントとなります。10万円未満の場合は消耗品となり、10万円以上の場合は固定資産となります。固定資産の場合、いちどに全額を経費で落とすことはできませんので、減価償却に従って経費に計上する必要があります。

さらに旅費についても気になるポイントです。不動産の下見や打ち合わせ等で旅費が発生する場合があるかもしれませんが、このような場合は交通費で計上することができ、食事についても経費とすることができます。打ち合わせに必要な旅費は、概ね交通費と接待交際費に該当します。

一方で、経費にならないものとして例をあげれば、子供の託児所の費用があります。不動産物件の下見などで子どもを託児所に預けた場合、仕事のために預けたとしてもこれは経費にならないので注意が必要です。子どものことはあくまでプライベートとみなされるため、経費にはならないのです。

このように経費になるものとならないものは細かく分かれています。スムーズな経費の処理のためにも、不動産投資で経費になる項目はあらかじめ把握するとともに、判断が難しい場合には税理士など専門家に相談しながら進めると良いでしょう。

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