お得なのは短期保有?長期保有?不動産投資の戦略に関係する売却時の税金「譲渡所得」

(写真=Sasun Bughdaryan/Shutterstock.com)
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不動産投資をするとき、事前に明確化しておきたいのは「投資戦略」です。とくに、短期保有で売り抜けるのか、それとも長期保有で家賃収入を得ていくのかということを、不動産投資に着手する前に決めておく視点も大切です。そうしなければ、どのような場所にあるどのような物件を購入すればいいのかが明らかにならず、適切な投資はできないでしょう。

では、どのようにして短期投資と長期投資を見極めていけばいいのでしょうか。オススメなのは、不動産投資特有のメリットをきちんと把握したうえで、総合的に判断することです。具体的には、不動産投資には次のようなメリットがあります。

・長期にわたって安定した家賃収入が得られる(インカムゲイン)
・株式投資や仮想通貨などキャピタルゲインを目指す投資と異なり、つねに値動きに着目しないで済む
・会社員や公務員など、本職が忙しい方でも取り組みやすい
・団体信用生命保険による生命保険の効果がある。所有している間はずっと続くため、長期で保有するほうが団信の恩恵は大きい
・相続税評価額が圧縮される(約3分の1)。現金化せず保有し相続したほうが、次世代へ多くの資産を残せる

こうしたメリットを踏まえたうえで、短期か長期かを考えることが大切です。

不動産投資の戦略に関係する売却時の税金

不動産投資のメリットについて概観したうえで、売却時の税金について考えてみましょう。結論から述べると、売却時の税金の面から考えると“短期保有”にメリットはありません。その理由は、「短期譲渡所得」と「長期譲渡所得」を比較してみると明らかです。ちなみにこの場合の短期とは、所有期間が5年以内の土地や建物を売った場合のことを意味しています。

・短期譲渡所得の税額
税額=課税短期譲渡所得金額×30%(住民税9%)

・長期譲渡所得の税額
税額=課税長期譲渡所得金額×15%(住民税5%)

(注) 平成25年から平成49年(2037年)までは、復興特別所得税として各年分の基準所得税額の2.1%を所得税と併せて申告・納付することになります。

「短期譲渡所得の税額の計算」国税庁

「長期譲渡所得の税額の計算」国税庁

それぞれの税額を見てみると明らかなように、税額が倍くらい異なっているのがわかります。これだけ税額の差があるため、どちらが有利なのかは明確です。

万が一の場合を想定した不動産投資戦略

さらに掘り下げて、より具体的な不動産投資戦略を探っていきましょう。長期保有を前提としたうえで万が一の場合を想定すると、ポイントとなるのは「流動性の高さ」と「将来の相続」についてです。

・流動性の高い(売却しやすい)立地・物件を選ぶこと

長期で保有することが有利とは言え、環境の変化により売却する必要が出てくるかもしれません。その可能性を考えれば、不動産の価値を左右する要素として「流動性」が重要なのは間違いありません。つまり、売却しやすい立地・物件を選ぶのがポイントです。具体的には、地方よりも東京都心、一棟物件よりも区分マンションが狙い目となります。そのような不動産を積極的に狙うようにしましょう。

・将来の相続を想定する

また、将来の相続についても考慮に入れておくことが大切です。相続時のトラブルを未然に防ぐために、分けやすく、収益性があり、売却しやすいものを選ぶのがオススメです。そして、そのような条件に該当する物件と言えば、やはり東京都心の区分マンションとなります。このような理由から、東京都心の区分マンションが戦略的に有利なのです。

【参考記事】家族・親族のためにまずは知っておこう!相続が「争族」になる原因

長期保有を軸に、柔軟に対応できる不動産投資戦略を立てよう

不動産投資のメリット、そして譲渡所得という不動産にまつわる税金を前提として考えると、より戦略的に最適な物件の条件が見えてきます。あとは、そのような条件から具体的な物件を絞り込んでいくことが重要です。その際には、投資する資金と物件価格のバランスはもちろん、ぜひ長期保有を前提とした計画を構築してみてください。その結果、自分に合った戦略的な不動産投資が実現できることでしょう。

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