相続対策には都心の区分ワンルームマンション投資が優れている3つの理由

(写真=Dariusz Jarzabek/Shutterstock.com)
(写真=Dariusz Jarzabek/Shutterstock.com)
マンション投資を行っている人のなかには、資産形成に加えて相続対策を目的にしているケースもあります。事実、マンション投資は相続税対策の王道です。マンション投資を実践することによって相続税の圧縮効果が得られ、より多くの資産を次世代へ引き継ぐことができます。また、相続税対策だけでなく、区分ワンルームマンションの「分けやすさ」に着目し、争族(争続)対策としてマンション投資を行う方も多くいます。

「相続税対策」と「争族対策」の2つの側面を考えたときに有力な選択肢となるのが、都心の区分ワンルームマンション投資です。今回は相続対策の選択肢として都心の区分ワンルームマンションが優れている理由を、他の資産形態や不動産投資法と比較しながら見ていきます。

優れている理由1:相続発生時に資産を分けやすくなる

投資物件で資産を保有すれば相続税を圧縮できるとしても、一棟マンションやアパートで保有してしまうと、相続において分配しづらくなるデメリットが生じます。そこで、区分マンションを複数所有することを考えます。同等の価値をもった部屋を相続人の数に応じて(人数分あるいは人数の倍数分)所有すれば、平等に分配しやすいため相続発生時に争いとなる可能性が低くなります。

たとえば、相続対象となる資産が自宅の建物と敷地、アパートが一棟、預貯金がほとんどないという状況で、相続人がA・Bの2人という場合を考えてみましょう。すると、平等に分配するのは難しいと感じられるのではないでしょうか。

もっとも、一方がまとめて全財産を引き継ぐなど、不平等な分配方法でも双方が納得すれば良いかもしれません。ですが、多額の資産を手に入れる機会はそうそうないため、双方が資産を欲しがる可能性があります。また、資産を受け継ぐことで発生する維持管理の手間や負担(空き家となった自宅の草刈りや定期的な清掃、修理、固定資産税・都市計画税の支払いなど)から、双方が欲しがらない可能性も考えなければなりません。

実際に、相続においては遺産分割の折り合いがつかず、兄弟姉妹間や近しい間柄であっても資産の取り合いになる"争族"のケースが後を絶ちません。このようなケースでは最終的に、平等の観点から所有権が「共有」とされることが多くなります。ですが、共有となった場合の不都合を考えると、避けた方が賢明と言えます。

具体的には、所有権が共有となることで次のような不都合が生じます。
  • 2次相続や3次相続で所有権がどんどん細分化され、権利関係が複雑になる可能性がある。
  • 共有不動産の維持管理が行き届かず荒れた状態になり、近隣住民や通行人に迷惑をかけたり損害を与えたりする可能性がある。
  • 共有不動産を手放そうとしても、売却の場合には共有者全員の同意が必要となる。そのため、共有者が一人でも反対すると売却ができない。
  • 共有持分を売却する場合には、低い金額でしか取引できない。
相続においては分けにくい資産形態で保有していたばかりに、相続人となる家族が揉めてしまったり、結果的に引き継いだ資産を守れず減らしてしまったりする可能性があります。このような事態を避ける対策方法として、平等に分けやすい資産形態である区分マンションは有効と言えます。

優れている理由2:賃貸経営しやすい(安定した家賃収入を得やすい、維持管理しやすい)

相続対策は投資物件を購入して終わりではなく、少なくとも相続が発生するまで保有し続けてこそ効果を発揮します。また、投資物件を受け継いだ相続人が支障なく保有し続けられるのか考えておくことも大切です。

相続対策を検討する方、相続人となる可能性のある方の中には、初めて不動産投資に取り組む方も多いことでしょう。この点を考えると、相続対策としての不動産投資では賃貸経営を無理なく行えるような物件を選択すべきです。つまり、物件選定においては安定した家賃収入を得やすくすること、維持管理において手間や費用面・精神面の負担を少なくすることを考える必要があります。

安定した収益を得るためには、将来にわたる賃貸需要が期待できるエリアを選ぶべきです。たとえば、東京都では今後も単身世帯が増加し続ける見通しとなっていて、東京23区では2035年に単身世帯割合が全世帯の50%を超えると予測されています。このことから、都心のワンルームタイプであれば将来的に安定した賃貸需要が期待できると考えられます。

維持管理の手間については、専門的な知見がある不動産会社に任せることで解消できます。また、費用面・精神面の負担を解消するには、一棟物件よりも管理しやすい区分マンションを選ぶと良いでしょう。

一棟物件は日常的な清掃などの維持管理はもちろん、多額の費用がかかる大規模修繕の計画と資金準備、実施など、建物全体に対する責任を一人で負わなければなりません。一方で、区分マンションでは建物全体に関することは管理組合が主体となって進めることとなり、各区分所有者に責任が分散されます。

【参考記事】
初心者でも"罠"にはまらないために知っておきたい不動産投資のリスク4選
購入した後に困らない投資用マンションの特徴とは?不動産投資の基本スキーム 

優れている理由3:相続人の選択肢の幅が広がる

相続人の立場をクローズアップしてみると、相続した投資物件を保有し続けることが必ずしもベストな選択になるとは限りません。資産を受け継ぐ相続人としては、受け継いだ資産を子供の教育資金や住宅ローンの返済に充てる可能性も考えておきたいところです。

仮に、まとまった現金が必要なために売却を検討した場合、都心の区分ワンルームマンションであれば納得のいく価格でスムーズに売却できる可能性が高くなります。そのため、受け継いだ資産を有効に活用しやすくなります。

都心の区分ワンルームマンションが売却しやすい理由としては、流動性が高いことが挙げられます。なぜなら、都心のワンルームマンションは地方や郊外の物件と比べて収益性や資産価値が高く、加えて区分マンションは一棟物件と比べて融資を受けやすいことから、購入希望者が現れやすいためです。

さらには、相続人が1人で複数の区分ワンルームマンションを受け継いだ場合、売却する物件と保有し続ける物件を選択できます。このように、相続人の選択肢の幅が広がり、状況に応じて柔軟な対応ができることも、都心の区分ワンルームマンション投資が優れている理由と言えます。

なぜ相続税対策と"争族"対策が必要?

そもそも、なぜ相続対策は「相続税対策」と「"争族"対策」の2つの側面から考える必要があるのでしょうか。あらためて2つの側面について考えてみましょう。

まず、相続税対策について見ていきます。2015年1月の税制改正では、相続税の基礎控除額が「3,000万円+600万円×法定相続人の数」に減額されました。これにより、相続税の課税対象者が大幅に増加し、一般的ともいえる資産総額の方でも相続税対策を考えておく必要性が高まっています。

国税庁の報道発表資料によると、「被相続人数(年間死亡者数)」に対する「相続税の申告書の提出に係る被相続人数(相続税の申告を行った数)」の割合は、2014年が4.4%であったのに対し、2015年では8.0%と、前年より2倍近くも増えています。

※「平成27年分の相続税の申告状況について」国税庁

マンション投資が相続税対策になる理由は、不動産の「相続税評価額」にあります。たとえば、資産のうち現金や預貯金は、その金額がそのまま相続税評価額となります。しかし、現金や預貯金を不動産に換えた場合、土地であれば実勢価格の約8割の評価、建物であれば建築費の約5~7割の固定資産税評価額をもとに評価されます。

さらに賃貸用不動産に対する軽減措置として、土地に対する「小規模宅地の特例」「貸家建付地の評価」、建物に対する「借家権割合による評価減」もあります。そのため、現金を投資用マンションに換えた場合、一般に評価額は約3分の1にまで圧縮できるとされています。

次に、争族対策について見ていきます。相続においてまとまった資産を引き継ぐ際、資産形態や分配方法が原因となり家族や親族の間でトラブルが生じるケースが多くなっています。特に、被相続人が住んでいた自宅の建物と敷地、一棟マンションやアパート、形状や接道条件の良くない土地などは分配しづらく、争いのもとになりやすいのです。そのため、相続が発生する前にあらかじめ対策しておくことが大切になってきます。

争族対策の方向性としては、資産を分配しやすい形態にしておくこと、遺言や家族信託(民事信託)などにより分配方法を明確に指定しておくことが求められます。

【参考記事】
何から始める?相続税対策・「争族」対策としてやっておきたい6つのこと
家族信託(民事信託)を活用しよう!「もしも」に備えるリスクヘッジ 

生前贈与に投資用マンションを活用するメリットと注意点

なお、相続税対策としては資産の圧縮効果に着目し、預貯金を投資用マンションに換えたうえで、相続人予定者へ生前贈与されるケースもあります。当然、生前贈与を行うと贈与税がかかる可能性がありますが、現金を相続したときの相続税額よりも投資用マンションを贈与したときの贈与税額が少ないと想定される場合、投資用マンションの生前贈与は有効です。

たとえば、マンション投資で得られる家賃収入を生活費や医療費などに充てるのであれば、自らの名義で保有し続けるのも良いでしょう。また、生活費などに余裕があり家賃収入が使われずに蓄積される場合は、蓄積された家賃収入に対しても相続税がかかる可能性が出てきます。そのような状況であれば、投資用マンションの生前贈与を検討する余地があるでしょう。

ただし、生前贈与を検討する場合、相続開始前3年以内に贈与された財産は相続税の課税価格に加算されるという点に注意が必要です。仮に、110万円以内の生前贈与を行い贈与税が課税されなかったけれど、贈与後3年以内に相続が発生し、生前贈与した分も相続財産に加算されてしまうと、相続税対策として効果を発揮しません。したがって、生前贈与を活用して相続税対策を行う場合にも早めの対策が肝心と言えます。

得られた家賃収入に関しても相続税がかかる可能性を考慮し、早めに対策を進めておけば、より多くの資産を次世代へ引き継ぐことができるでしょう。個々の状況に応じてベストな選択ができるよう、専門家と相談しながら相続対策を進めていくことが大切です。

相続対策の効果を最大限発揮するために

相続対策として不動産投資、なかでも特に都心の区分ワンルームマンション投資は「相続税対策」と「"争族"対策」の両面で大きな効果を発揮します。被相続人となる方が元気なうちに、相続が発生したときのことを見据えて対策を進めることで、より多くの資産を次世代へ引き継ぐことができるだけでなく、争いのない相続を実現できます。

相続対策は、可能な限り早い段階での対策が必要です。相続対策の効果を最大限発揮するためにも、保有している資産を整理し相続税の課税対象となるか把握すること、相続について家族・親族間で話し合う機会を設けることなど、意識的な行動が求められます。
 

【オススメ記事】
「節税」「高利回り」で失敗した!陥りやすいマンション経営の落とし穴
所得の高い人ほど効果大!不動産投資が節税になる仕組み
知る人ぞ知るマル秘技!マンション経営における節税の仕組みとは
不動産投資のキーポイント!正しい節税と間違った節税の違いとは
先手を打って対策しよう!注目の税制改正とこれからの相続税対策

PREV 相続税だけじゃない!「資産の分配」にも備えるための相続対策とは
NEXT お得なのは短期保有?長期保有?不動産投資の戦略に関係する売却時の税金「譲渡所得」

関連記事