「金持ち父さん」から学ぶ、資産になる不動産と資産にならない"負"動産の違いとは

(写真=Brian A Jackson/Shutterstock.com)
(写真=Brian A Jackson/Shutterstock.com)

一般的に、不動産は当然のように「資産」として認識されています。たとえば、マイホームを購入した方、あるいは相続などで不動産を承継した方を見て「あの人は資産を持っているから将来は安心だろう」と思われる方も多いでしょう。しかし、実際には不動産を所有していても、資産とはいえない"負"動産になってしまうケースがあるのです。

"負"動産とは、収益を生まないばかりか、持っているだけで固定資産税や維持費など費用がかかる不動産のことです。最近では、関東近郊の別荘地にある「1円物件」がニュースで取り上げられ話題を呼びましたが、物件検索サイトで格安に見える物件も、じつは"負"動産であることが多いのです。

なぜ、不動産には資産になるものと資産にならない"負"動産があるのでしょうか。その答えは、「どのような収益を生む可能性がある不動産なのか」という視点に集約されています。

「金持ち父さん」から学ぶ資産の定義とは

資産になる不動産と資産にならない"負"動産の違いについて理解する前に、その前提として"資産の定義"について考えてみましょう。

「資産」と聞くと、一般的には個人や法人が所有する金銭、土地、建物などをイメージする方が多いと思われます。会計分野に明るい方であれば、貸借対照表(バランスシート)における資産を思い浮かべるかもしれません。さらには、形のある資産(有形資産)だけでなく、情報や権利など形のない資産(無形資産)までイメージできる方もいることでしょう。

資産の定義をわかりやすく述べたものとしては、アメリカの投資家ロバート・キヨサキ氏が1997年に発表した『金持ち父さん貧乏父さん』があります。この書籍では資産の定義に関して、「資産とは、あなたのポケットにお金を入れてくれるもの」「負債とは、あなたのポケットからお金を奪っていくもの」という内容が述べられています。

ここで定義している資産は、あくまで「将来的に収益を生む可能性があるもの」であって、収益を生まないものに関しては資産ではないという考え方です。たとえば、自分たちが住むためだけの家であれば、金持ち父さんによる資産の定義から外れることとなります。

もっとも、この定義が必ずしも正しいというわけではありません。しかし、将来に備える資産形成においては、金持ち父さんが定義している資産、つまり「ポケットにお金を入れてくれるもの」「収益を生む可能性のあるもの」を選ぶことが大切になります。

【参考記事】あらためて紐解こう!『金持ち父さん貧乏父さん』にみる不動産のとらえ方

資産になる不動産と、資産にならない"負"動産

ここであらためて、資産になる不動産と、資産にならない"負"動産の具体的な違いについて見ていきましょう。同じ不動産というくくりでも、資産といえるかどうか考えてみると違いがあることがわかります。また、そのような視点で考えることで、資産形成に役立つ不動産が見えてくるのです。

・土地や建物があるだけでは不十分

まず、土地や建物を所有しているだけでは"資産がある"とはいえません。土地の場所や形状、建物の管理状態などによっては、残念なことに資産とはいえない"負"動産となってしまうケースがあります。資産といえるかどうか判断する上で重要なのは、あくまでも「収益力」です。

・大切なのは継続して運用できるかどうか

また、収益を生むためには、「継続して運用できる不動産かどうか」という点も重要です。たとえば、地方や郊外、とくに企業や大学、大型店舗が撤退していて賃貸需要が低いエリアは、空室リスクが高いため注意が必要です。このようなエリアでは表面利回りが高く、一見収益力があるように思える物件が出回っているケースもあります。しかし、一度入居者が退去してしまえば、次の入居者が全く見つからず、収益を生まない"負"動産となってしまう可能性も高いのです。

・収益だけでなく費用や労力、精神的負担にも目を向ける

"負"動産の怖い点は、収益を生まないことに加えて、維持管理の費用や労力がかかってしまうことです。まさに金持ち父さんがいう「ポケットからお金を奪っていくもの」、つまり資産ではなく負債です。たとえば、不動産投資を検討するうえで、毎月の家賃収入や手取り収入など目先の利益にばかりとらわれ、どのような経費がかかるのか考慮していないと、"負"動産に投資してしまうことにもなりかねません。

さらには、自分で購入する不動産だけでなく、親が所有する不動産にも注意が必要です。相続が発生したケースでよく見られるのは、固定資産税や除草、建物のメンテナンスなどで「ポケットからお金を奪っていく」"負"動産に加え、「相続(争族)」の火種となる"負"動産が相続財産のなかに紛れ込んでいることです。このようなケースでは費用面の負担はもちろん、精神的な負担も大きくなります。

相続してから"負"動産に悩まされないためにも、まずは相続する可能性のある不動産を把握することが大切です。そのうえで「ポケットからお金を奪っていくもの」が見つかった場合には、早めに別の資産形態に組み換えておくことが求められます。

【参考記事】家族・親族のためにまずは知っておこう!相続が「争族」になる原因 
【参考記事】こんな方法も?!資産の組み換えで考える相続税対策

不動産と"負"動産の違いをふまえて投資を行うために

不動産には、当然資産と呼べるものもあれば、何かとお金がかかるだけの"負"動産もあります。資産とは呼べない"負"動産になる可能性が低く、資産と呼ぶにふさわしい不動産に投資したいのであれば、都心の区分ワンルームマンションを検討すると良いかもしれません。都心の区分ワンルームマンションであれば、安定的な賃貸需要が見込めるため、中長期の資産形成にも活用することができます。また、資産価値そのものについても、需要が堅調であれば低下しにくいという魅力があります。

大切なのは、資産とは何かを知り、どのような目的でどれだけの資産を築くのか目標を明確にしたうえで、何に投資するべきなのかを検討することです。そうすることによって、本当に投資するべき資産がわかるようになり、中長期的な投資戦略にもブレが生じなくなるでしょう。


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