「キャッシュフロー・クワドラント」という言葉をご存じでしょうか。この言葉は、投資や資産運用などの世界では誰もが知っている書籍、『金持ち父さん貧乏父さん』シリーズ(著ロバート・キヨサキ)に登場する、特徴的な概念のことです。
簡単に説明すると、キャッシュフロー・クワドラントでは、あらゆる人を「E(Employee:従業員)」「S(Self Employee:自営業者)」「B(Business Owner:経営者、ビジネスオーナー)」「I(Investor(投資家)」という4つの属性に分類し、評価しています。
それぞれにおいて、収入という視点で考えてみると、いわゆる“お金持ち”になるための考え方が見えてくるようになります。特に、従業員や自営業者のまま、仕事をしているだけでお金持ちになることは難しいという、厳しくもリアルな示唆を与えてくれるのです。
【参考】:学習系コンテンツ中心のYouTubeチャンネルにおいても、ファイナンシャル・リテラシー(資産形成に向けたお金の知識)の向上を目的に当概念を取り上げており、改めて注目度が高まっていることが理解できます。詳細は以下参照。
・中田敦彦YouTube大学「【お金の授業】金持ち父さん貧乏父さん 1/3 ~お金持ちになる手順を教えます~」
(本記事は2018/06/22配信のものを2020/08/12に更新しております)
『金持ち父さん貧乏父さん』シリーズでも言及されているように、お金持ちになるために必要な考え方として重要なのは、“自らが働かなくても収入を得られる状況をつくる”ことになります。つまり、「不労所得」を獲得できるような環境を構築する必要があります。
代表的な不労所得としては、株や不動産、オーナーとしてのビジネス(経営者)などが挙げられます。これらの特徴は、自分が何かしなくても収入が得られるということです。つまりは“不労”の所得です。時間も労力もかからないというのがポイントです。
もちろん、自ら働いてお金を得ることは悪いことではありません。あくまでも大きなお金を手にしたい場合、自ら働いて稼ぐにはおのずと限界があるため、不労所得を得る努力も必要になるということです。端的に言えば、従業員といった「仕事人」から「経営者」「投資家」への転身です。
そこで重要となるのが、キャッシュフロー・クワドラントという発想です。「クワドラント」とは、直訳すると「4等分」という意味であり、以下4つの属性である、
という分類から、それぞれの関係性について見ていきましょう。
4つの分類のうち、「E(Employee:従業員)」と「S(Self Employee:自営業者)」の人は“自ら働いて稼ぐ人”という分類になります。つまり、これらの方法によって収入を得ている人は、収入が必要な分だけ、自分の時間と労力を使って働かなければなりません。
一方、「B(Business Owner:経営者、ビジネスオーナー)」や「I(Investor:投資家)」はどうでしょうか。自分がいなくても成り立つビジネスを所有している人は、働く必要がありません。投資家も同様です。彼らは、自分ではなく“仕組み”や“お金”を働かせている人たちなのです。
キャッシュフロー・クワドラントの発想としては、現状「E(Employee:従業員)」や「S(Self Employee:自営業者)」の立場にいる人たちに対し、「B(Business Owner:経営者、ビジネスオーナー)」や「I(Investor:投資家)」になることを提案しています。
具体的には、自分がいなくても成り立つビジネスに着手したり、株式投資や不動産投資をはじめたりなど、ステージを上げるための努力をするということです。そのように、お金持ちになるには、税制も理解した上で仕事人から経営者・ビジネスオーナーや投資家へと向かう意識が求められます。
人生における多くの悩みは、お金に関連しているものです。その点、お金の問題がクリアできれば、数多くの悩みから解放されることでしょう。キャッシュフロー・クワドラントの考え方は、そのためのヒントになるかもしれません。
もし、「このまま働いていていいのだろうか?」と不安に感じているのであれば、「B(Business Owner:経営者、ビジネスオーナー)」や「I(Investor:投資家)」への転身を模索してみてはいかがでしょうか。まずは現状をしっかりと見つめ直し、行動を起こすことが大切です。
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