近年、女性の社会進出には目覚ましいものがあります。政府が発表している『令和元年版男女共同参画白書』によると、2018年における女性(15~64歳の生産年齢人口)の就業率は、前年比2.2ポイント上昇の69.6%。1968年の調査開始以来、過去最高を更新しています。ここ10年では、実に9.8ポイントも上昇しました。
こうした流れからは、女性のキャリア形成、そしてライフプランのあり方が今後も変わっていくことが予想されます。働き盛りの30代~40代の女性は、将来設計という観点からも自ら稼ぐことを前提に、お金に対する意識を高めておく必要がありそうです。
では、この年代の女性には具体的にどのような投資法が最適なのでしょうか。
(本記事は2018/02/01配信のものを2020/09/03に更新しております)
現代の30代~40代の女性は、その多くが仕事をしています。主婦であったとしても、パートをしたり、子どもの世話に追われていたりと、何かと忙しく時間がとれないのが実情ではないでしょうか。そうなると、投資に向けられる時間も自ずと限られるため、手軽さはポイントのひとつになりそうです。
また、選択する投資法は長期的に考える必要もあります。「人生100年時代」とも言われる昨今、30代~40代の人からすると、定年まででさえ約30年も残されていることになります。その先の人生を考えると、実に60~70年先までを視野に入れ投資のやり方を選ぶ必要があるでしょう。
これらの事情を勘案すると、30代~40代の女性に最適な投資法は、時間と労力(手間)がかからず、コツコツと着実に増やせるものが望ましいと言えます。
では、それらの条件を満たす投資はあるのでしょうか。考えられるのは「投資信託」「つみたてNISA」「不動産投資」の3つです。
投資信託とは、言葉の通り「信じて託する」タイプの投資です。購入した投資信託は、資産運用の専門家が株式や債券などに投資し、運用されます。資金は運用成果をもとに投資額に応じて分配されます。どの投資信託を活用するのかは、投資の種類や過去の実績などから選ぶと良いでしょう。
税金面での優遇を受けながら、積み立て式に投資信託を購入したいのであれば、つみたてNISAがオススメです。金融庁が主導し、2018年1月からスタートした新しい制度であり、買付金額で毎年40万円の非課税枠が最長20年間利用できます。各社が用意する金融商品についても、手数料が低いものも豊富にラインナップされ、コツコツ増やしたい方にも一つの選択肢となりそうです。(※2020年2月時点においてNISA関連法の改正案が審議中であり、今後現行制度が変更される可能性があります。)
また、金融商品ではなく「現物」が手に入る投資としては不動産投資が良いでしょう。不動産投資にも様々な方法がありますが、特に立地の良い都心部のマンション経営であれば、より安定的にそして確実に資産を増やすことができる可能性があります。東京オリンピックなどの大型イベントや日本の人口動態、あるいは都心部へのヒト・モノ・カネの集中などを加味すると、これからの時代に有望な投資であると言えそうです。近年は女性ならではの感性を生かしてマンション経営を行っている方が増えてきており、女性の不動産投資セミナーへの参加者も増えているようです。
【参考記事】実は女性に向いている?急増する女性の不動産投資家
どんなに優れた投資法であったとしても、本業を圧迫するようなものは避けるべきです。とくに30代~40代の方は、将来的なキャリア形成という意味からも、仕事に集中する必要がある時期です。そのときに、投資のことが気になって仕事が手に付かないようでは本末転倒となってしまいます。
その点、投資信託やつみたてNISA、あるいは都心部でのマンション経営などは、手間をかけることなく資産形成が可能です。仕事をバリバリとこなしつつ、一方できちんと資産運用をしていくこと。こうした姿勢が、これからの人生をより豊かなものにするための秘訣と言えるのではないでしょうか。
「将来のためのお金を自ら稼ぐ」という投資の目的を忘れずに、より手間のかからない確実な投資法を模索していくことがとても大切でしょう。
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