10代で学業に励み、10代後半から20代で社会に進出する。それが、日本人の一般的な成長過程です。そして30代になると、仕事の面では役職についたり、プライベートでは結婚や出産などの大きな変化があったりするものです。そのときに、あらためてライフプランを考え直す人も多いのではないでしょうか。
特に考えておくべきなのが「お金」についてです。ライフステージごとにどのくらいのお金が必要なのかを理解しておくことは、安心して生活するためだけでなく、いざというときの備えという観点からも重要です。このことから、投資を始める時期としても30代が一つの目安になりそうです。
そこで、30代から投資を始める人のために、必要な予備知識や日本人向けの投資法について紹介していきましょう。
投資に必要な3つの要素
これから投資を始める人が準備しておくべきことは、「資金」「知識」「計画」の3つです。
資金とは、もちろん投資を行うためのお金のことです。ある程度まとまったお金がなければ投資はできません。お金を積み立てながら投資することも可能ですが、その場合でも、それが投資資金であることを意識しておかなければならないのです。
知識というのは、投資するために必要な知識のことです。市場や金融商品、法律、税金、投資資金の配分、リスク管理などを理解しておかなければ、確実にお金を増やすことは難しいでしょう。とくに日本人は、基礎教育の中で投資について学んでいないため、最低限の知識はあらかじめ持っておく必要があります。
計画というのは、将来設計やシミュレーションのことです。将来設計ができていないまま投資を始めても、目標がないため達成度合いの確認ができません。とにかくお金を増やすということでは、計画的なお金の運用や消費ができないでしょう。そこで、将来設計から目標を設定し、シミュレーションを経て投資を実行することが求められます。
日本人にマッチする投資法の特徴とは
「資金」「知識」「計画」の3つをふまえたうえで、日本人に最適な投資法についても考えてみましょう。前提として、日本人の性質を考慮すると、「狩猟型」ではなく「農耕型」の投資が向いていると思われます。なぜなら、元金を失うことに対する恐怖感が根強くあるためです。
事実、日本人の多くはタンス預金をしています。第一生命経済研究所の調査によると、2017年2月時点における日本のタンス預金総額は実に44兆円。前年同月比で8%も増えています。つまり、現在でも伸び続けているということです。紙幣の発行残高がおよそ99兆円なので、その半分近くがタンス預金として眠っていることになります。
このことからも、日本人がいかに投資をしていないかが分かります。裏を返せば、元金を失うことを恐れて、資産を眠らせているのです。そのような日本人にとって狩猟型の投資は向いていないと考えられます。許容できるリスクを減らし、農耕型の投資を実行するのがベストでしょう。
では、農耕型の投資にはどのようなものがあるでしょうか。たとえば、日経平均などの市場全体の値動きと連動しているインデックス投資や、不動産という現物を保有できるマンション経営が向いていると言えそうです。それらの投資法から、より自分に合ったものを選択することになるでしょう。
リスクとリターンを加味したポートフォリオを
30代から投資を意識しておけば、将来資産の形成に苦労することもありません。農耕型の投資によって、今からコツコツと資産を増やしていきましょう。最初は投資に意識を向けるだけでも構いません。まずは知識を得て、将来のプランを考えてみることです。
自分の方向性が見えてきたら、リスクとリターンという点から最適なポートフォリオを作ってみましょう。自らの資金をどこにどのくらい振り分けるのかシミュレーションをしてみるのです。そのようなアプローチで、少しずつでも投資の知識を身に着けていきましょう。
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