資産形成・運用
2018/06/18

投資家必見!「市場流動性」が投資の成否に与える影響とは

(写真=Duncan Andison/Shutterstock.com)
(写真=Duncan Andison/Shutterstock.com)
お金は、日常生活を営む上でなくてはならないものです。なぜ私たちは、このお金に価値を感じているのでしょうか。それは、お金が商品やサービスと交換できるためです。もし、お金が商品やサービスと交換できないのであれば、それは単なる紙切れであり、硬貨は原料としての価値しかありません。そこに、お金としての本来の価値はないのです。

資産を他の資産に交換できる可能性のことを、経済学では「市場流動性(流動性)」といいます。市場流動性が担保されている金銭は、私たちの暮らしをより豊かにし、同時に生活に欠かせないものでもあります。その点、資産の価値を判断する際には、この市場流動性を考えるのも一つの方法です。

例えば、私たちの身の回りにはさまざまな資産が存在しています。現金はもちろん、証券や不動産など、いわゆる資産と呼ばれているものは、それぞれ形も大きさも異なります。それらを正しく評価するために、市場流動性という観点から物事を眺めてみると、これまでとは違った発想が生まれてきます。

資産価値を決める「市場流動性」とは何か?

そもそも市場流動性とは、市場における取引のしやすさ、言い換えれば“交換の容易性”を表す指標となります。私たちは日々、あらゆるものを交換して生活しています。例えば、自らの労働をお金に換え、そのお金で食品や日用品を購入しているはずです。

特に、お金(現金)は、あらゆるモノやサービスを評価する(値段をつける)のに最適な指標となります。お金によって値段が明確になるからこそ、私たちは安心してモノやサービスを購入できているのです。つまり、現金の市場流動性は高いことになります。

一方で、市場流動性が低いもので取引する場合、なかなかうまくいきません。例えば、庭でとれたキュウリと洋服を交換する場合、破損や腐敗のリスクがあるだけでなく、運搬のコストもかかるでしょう。そもそも、交換相手が見つからない可能性もあります。

市場流動性から投資適格性を判断してみよう!

このように、市場流動性という概念は、資産の本質を理解する上で重要な指標となります。特に、金融商品を取引する場合には、市場流動性という観点から評価を加えることで、異なる視点から見ることができます。それでは実際に、代表的な金融商品について、市場流動性を評価してみましょう。

・現金(通貨)の市場流動性

すでに述べているように、現金(通貨)の市場流動性は最も高いといえます。現金が誕生した背景には、市場流動性を追求した結果として生まれたもの、という経緯があると考えられます。ただし、現金そのものに価値があるわけではない、ということは忘れないようにしましょう。あくまでも“交換価値として”の現金となります。

・証券(株、投資信託)の市場流動性

証券(株、投資信託)は、取引できる証券市場に時間的な制限があるものの、市場は十分に解放されており、価格も明確になっています。近年ではインターネットの普及によって、証券市場はより利用しやすいものとなりました。ただ、取引相手が見つからなければ売買できないという点には注意が必要です。

・不動産(マンション・アパート)の市場流動性

不動産(アパート・マンション)は、市場流動性だけでは判断できません。なぜなら、不動産投資は物件を保有して、家賃収入(インカムゲイン)を得ることが基本となるからです。物件の売却による換金性は証券ほど高くないものの、都心部の投資用区分マンションなど、立地や物件のタイプによっては換金性が高いものもあります。また、生活に欠かせない“住”を担っているため、賃貸需要は常に存在し、家賃収入という現金を継続的に得ることができます。その点を踏まえ、不動産への投資は、保有資産のバランスを考えつつ検討する必要がありそうです。

価値を決める要因に目を向けてみること

市場流動性を考える際には、そのリスクについても意識しておくべきです。市場流動性リスクとして挙げられるのは、「市場の規模が縮小し、取引したいときに取引できなくなるケース」や「市場が混乱し、通常の取引ができなくなるケース」などがあります。

投資をする際には、市場流動性とそのリスクも加味しつつ、さまざまな価格を決める要因に目を向けてみましょう。

 

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