投資と聞くと、「大きくお金を稼げる」「一獲千金」などのイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。確かに、ほんの一部ではありますが、投資によって財を成している人も実在し、ごく一般的な会社員とは桁違いの所得を有していることも事実です。ただし「大富豪」と呼ばれるような成功者は、実はもともと大きな資産を保有していたケースや、ギャンブル性のあるハイリスクな投資にチャレンジした結果、運よく成功したレアケースばかりです。
成功事例などを謳った投資関係の書籍も多く出回っているため、同じような手法でチャレンジしようと考えてしまう方もいます。しかし実は、その投資手法がハイリスクなことも多いのです。ハイリスクな投資ほど、成功する可能性だけでなく、失敗する可能性が高くなることを忘れてはなりません。特に、将来へ備える資産運用という視点で考えてみると、何よりも「失敗すること」を避けなければなりません。
そのように考えると、必ずしもハイリスク・ハイリターンな投資に挑む必要はありません。将来のために着実な資産運用をしたいのであれば、“お金を稼ぐ”という方向性をあらためて、“お金を運用する”という発想に切り替えた方がいいかもしれません。
大切なのは「継続できるかどうか」ということ
投資初心者にありがちなのが、「短期間で大きく稼ぎたい!」と考えてしまうことです。どんな投資でもそうですが、短期間で大きく稼ぐことは現実的ではありません。なぜなら、リスクとリターンは常に背中合わせの関係となっているためです。
要するに、短期間に大きく稼ぐということは、短期間で大きく資産を減らしてしまう可能性もあるということです。極端な話、投資額が倍になることもあれば、投資額がゼロになるケースも想定されます。それはまさに、投資ではなく、ギャンブル性の高い“投機”でしょう。
投資は本来、継続して資産を増やしていくための試みです。つまり、“継続性”が重要となります。投資というよりも「資産運用」と表現した方がいいでしょう。世界一の投資家であるウォーレン・バフェット氏の次の言葉に耳を傾けてみましょう。
「ゆっくり金持ちになるのは簡単だ。ただ、ゆっくり金持ちになりたいと思う人はいない」
最も簡単な資産運用を見つけよう
資産運用に継続が重要だと考えた場合、どのような方法をとるのが最も簡単だといえるのでしょうか。継続性が高い資産運用の方法について見ていきましょう。
・銀行サービス(普通預金、定期預金、外貨預金)
銀行が提供しているサービスである、「普通預金」「定期預金」などは、あくまでも“預金”であるため、元本が減ることは基本的にありません。その点では、安定的に継続できるでしょう。一方「外貨預金」に関しては、為替の影響があるため注意が必要となります。
・証券サービス(株式、投資信託、ETF)
証券会社が提供しているサービスを利用し、「株」や「投資信託」、あるいは「ETF(上場投資信託)」などを購入するのもいいでしょう。特に、2018年からスタートした「つみたてNISA」を活用すれば、コツコツ積み立てるように投資することができます。
・現物取引(金、アンティークコイン、不動産投資)
積み立てるということでいえば、「金」や「アンティーク」などの現物資産を、コツコツ購入し続けるというのもよいでしょう。あるいは、融資を受けて不動産投資をし、安定的に家賃収入を得るという方法も、継続性という観点からオススメです。
自身の資産状況と使える時間を考慮して
このように、資産運用の対象となるものにはさまざまな種類があります。いずれにしても、自分が最も継続しやすい方法を選択することが大切です。すでに述べているように、短期間でお金を増やすのはギャンブルと変わりません。ぜひ、中長期的な視点で考えるようにしましょう。
中長期的な視野でお金を増やすのであれば、無理をしないことが一番です。無理をして家計が切迫してしまえば本末転倒でしょう。できる範囲で投資を続け、少しずつ蓄財していくのが資産運用の正しい方法となります。継続性という観点から考え、自分に合った投資法を見つけてみてはいかがでしょうか。
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