不動産投資の基本
2017/10/10

頭金は入れるべきか?繰上げ返済はするべきか?

(写真= Smit_Shutterstock.com)
(写真= Smit_Shutterstock.com)
自己資金と頭金の割合、返済額のコントロール。不動産投資を行う上ではこれらがとても重要になります。借金イコール早く返すべき、ではないこともあるためしっかりと試算しなくてはいけません。実際にはどのような選択肢が効果的であるのか見ていきましょう。

頭金は入れるべき?

日本人の感覚にはどうしても「借金は悪」という気持ちがあります。頭金をできるだけ多く入れて返済額を少なくしたい、金額が多いほど早く返して楽になりたいと思うのも仕方ありません。しかし不動産投資においては借金もレバレッジという立派な手腕です。早く返すことだけではなく資産形成に役立つように活用することが最優先です。

現在の日本では超低金利時代が続いています。ここ数年1%や2%台で融資を受け収益物件を購入した人も多いでしょう。4%や5%の利回りで賃貸経営できているのであれば単純計算でもかなりのイールドギャップがあります。また、近年はマンション投資でもフルローンを利用することが可能なケースも増えてきています。このような状況下であれば、できるだけ頭金を少なくしてローンを組むほうが、レバレッジを最大限に生かした不動産投資が可能となるのでおすすめです。

【参考記事】
どれぐらい必要?区分マンション投資に必要な自己資金
 

繰上げ返済をすることのメリット、しないことのメリット

頭金を入れることのメリットとしては、月々の返済額が少なくなることがあげられます。例えば、2,000万円の物件を購入する際に金利2%、35年ローンという借入れ条件だとすると、頭金なしでローンを組むよりも頭金100万円でローンを組むほうが、毎月の返済額は3,300円ほど減ります。

繰上げ返済をした場合でも頭金を入れたときのように、毎月の返済額を減らすことが可能です。また、返済期間短縮型の繰上げ返済を選択すれば、返済完了の時期を早めることができます。

【参考記事】
キャッシュフローを改善する繰上げ返済の効果

一方で、繰上げ返済をしないことにもメリットがあります。

不動産投資でローンを組む場合、団体信用生命保険(団信)に加入することができます。この団信は、ローン残高が高いほうが生命保険としての効果が高くなります。

【参考記事】
これだけは知っておこう!「生命保険」と「不動産投資」の比較
保険より断然有利!?最近の団信のスゴイところ


定年を間近に控えた50代の方などは、期間短縮形で繰上げ返済を行うことを検討しても良いでしょう。しかし、20代や30代の方や子供がまだ小さい方などは繰上げ返済を行わず、団信の効果をフル活用したほうが不動産投資のメリットを最大限に享受できます。

ご自身の状況を考慮したうえで、繰上げ返済をするかどうか選択しましょう。

買い足しでさらにステップアップ

不動産投資を安定的に運営し、不動産投資のメリットであるレバレッジや団信を上手に活用できている人には次の物件へのステップチャンスもやってきます。手持ち資金を自己資金にして次の物件購入が視野に入ってきます。既に融資を受けているのに金融機関が貸してくれるはずがないと思うかも知れません。しかし実務ではその逆です。手持ち資金をストックできている人への金融機関の信用は高く、この人なら次の物件への融資も大丈夫だと判断してもらいやすくなります。逆に繰上げ返済は金融機関にとっては売上の減少につながります、決して歓迎されるわけではありません。

先ほどの例にあげた2,000万円の借入れを行った不動産で考えてみましょう。借入れから1年後に返済額軽減型で100万円の繰上げ返済を行った場合は、毎月の返済額が3,300円ほど減らせる計算となります。手持ち資金は100万円減りますが、キャッシュフローはそれほど大きく変わらないうえ、繰上げ返済によって団信の生命保険効果が薄れてしまいます。

しかしこの100万円から次の物件購入の諸費用を負担し、ローンを組んでもう1件2,000万円の物件を購入すれば、団信の生命保険効果を持続させながら資産を増やすことができます。さらに複数物件を所有すればより安定した不動産投資を行うことができます。
【参考記事】

区分マンション投資は複数物件に投資した方が安定する理由

もっとも借入れ金額は大きくなりますが、新たに購入した物件の家賃収入も加わります。自身のお給料や預貯金ではなく、入居者のお給料や預貯金から返済を進めていくことができるため、大きな負担を感じる必要はないでしょう。

頭金に手持ち金すべてを使わない

先ほどの例にあるように、レバレッジ効果や団信の生命保険効果、さらには複数物件を所有するメリットを最大限活用することが、金利の低い今の時期の不動産投資ではとても重要になることが明確になりました。繰上げ返済だけではなく、頭金にすべての手持ち資金を費やすのも得策ではありません。手持ち資金は突発的なトラブルへの対策金や次の物件購入の資金として捉えることが資産を順調に形成していく大きなポイントとなります。

借金の全てが悪なのではなく、良い借金と悪い借金があるということです。低金利に利回り等の条件がいい物件へ投資することへの借り入れは「良い借金」と捉え、賢明に活用していくようにしてみてください。

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