不動産投資ローン活用術(4)
一般的には「不動産投資」と聞くと、まだまだ富裕層や地主が行うものというイメージが強いかと思います。しかし実際には、一般企業に勤めるサラリーマンや、年金で投資運用をする方など、いろいろな大家さんがいらっしゃいます。
不動産は金額が大きいためハードルが高く見える不動産投資ですが、サラリーマンでも比較的お手頃なワンルームマンションへの投資を不動産投資ローンを組んで始めるにあたり、一体どれぐらいの自己資金や初期費用が必要なのでしょうか。この記事では本当に必要な自己資金や初期費用について解説していきます。
(本記事は2017/09/01配信のものを2023/01/07に更新しております)
自己資金について考える前に、不動産投資ローンについて考えてみましょう。
マイホームの購入では常識になりつつある「物件価格100%ローン(フルローン)」ですが、実は不動産投資ローン(通称:アパートローン)でも採用されるケースがあります。つまり、例えば2,000万円のワンルームマンションを購入するために2,000万円の借入れを行い、諸費用部分についてだけ自己資金を充当する契約です。
もちろん、対象物件の価値や購入者の属性(年齢・勤務先・年収・借入状況など)によっては、ローン貸出金額に上限が設定されることもありますが、一時よりかは落ち着き始めているものの、2021年現在もまだ各金融機関において低金利競争が続いている状態です。これはつまり、各金融機関は借り手を探している状態で貸し手よりも借り手側が有利な環境下であるといえます。
だからこそ、「自己資金がないから」とマンション経営を諦める前に「どのくらい借入れをおこせるのか?」を確認し、挑戦する姿勢が第一歩です。
それでは本題ですが、投資用のワンルームマンション購入にあたり、一体どれぐらいの自己資金が必要となるのでしょうか。
本音を申し上げると、ケース・バイ・ケースとしかいえないのですが、もし上記の通り金融機関から「フルローン」の承認がおりたとしたら、物件価格の5%ほどが初期費用として必要になってくることが多いです。つまり例えば、2,000万円の物件を購入するとしたら100万円の手持ち資金があれば大家さんになれてしまうということです。
必要な初期費用としては仲介手数料、ローン事務手数料、登記費用、不動産取得税、印紙税などがあります。不動産投資ローンを2,000万円借りるので保証料も必要なのですが、これは金利に上乗せすることで初期費用を抑えられることもありますので相談してみましょう。また、不動産会社が「売主」として販売している物件は仲介手数料が発生しないので、初期費用を抑えられることもあるでしょう。
上記のように、100万円で始められると聞くと「富裕層だけの不動産投資」というイメージではなくなってくるのではないでしょうか。つまり、不動産投資はどなたにでもチャンスがあるということなのです。
お金を投資するにあたって「レバレッジ効果」という話がよく出てきます。このレバレッジとは、てこの原理のように「少ない力(自己資金)で大きなもの(投資商品)を動かす(運用する)」ことを意味しており、この不動産投資ローンを使えることこそが、不動産投資の最大の魅力といっても過言ではないでしょう。
たとえば、手元に100万円の余裕資金があるとします。これを金融商品である株式投資に使うとしたら、基本的に「100万円分」の株式を購入し、運用していくことになると思います。債券・投資信託でも同じことがいえます。
しかし、不動産投資であれば、例えば一般企業に勤めるサラリーマンが100万円の自己資金で2,000万円の価値がある不動産を運用することができるのです。多額のローンを組むことに抵抗のある人も多いと思いますが、逆に多額のローンを組めることの意義を考えられるようになると、不動産投資の本当の魅力がみえてくるのではないでしょうか。
本記事では、ワンルームマンションへの投資に必要な自己資金について解説しました。
まとめると
購入不動産自体が担保力を持っているため、自分の現金を可能な限り動かすことなく、大きな投資商品を動かせます。「自己資金が数百万円~数千万円もないから不動産投資は無理だ」と思われている方は、ぜひ気軽に不動産会社へ相談してみましょう。金融機関の不動産投資ローンの審査次第で、あなたもすぐにマンションオーナーになれるかもしれません。
【不動産投資ローン活用術】シリーズ