不動産投資するなら区分?一棟?そのメリット・デメリットとは

(写真=elxeneize_Shutterstock.com)
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不動産投資には、ワンルームマンションなどの区分マンションへの投資と一棟投資があります。不動産投資初心者の方は区分所有から始めるケースが多いのですが、徐々に物件を増やしていき、最終的に一棟マンションや一棟アパートへ投資することを目指している人も少なくないでしょう。今回は、区分投資と一棟投資のそれぞれのメリット、デメリット、特徴について詳しく見ていきましょう。

(本記事は2017/09/06配信のものを2021/10/15に更新しております)

▼目次

  1. 区分マンション投資のメリット
  2. 区分マンション投資のデメリット
  3. 一棟マンション・アパート投資のメリット
  4. 一棟マンション・アパート投資のデメリット
  5. まずはワンルームマンション投資から始めてみては

1. 区分マンション投資のメリット

区分マンションとは、ワンルームマンションなどの一部屋を所有することです。中には、複数の部屋を所有するパターンもありますが、一棟すべてが自分の持ち物でないかぎり「区分所有」となります。

メリットは、一棟マンション・アパートと比較して購入金額が低いうえに、なんといっても購入に必要な自己資金額が低いことです。手元に資金が少ない初心者でも参入のハードルが低いといえます。特に、2016年より続く日銀のマイナス金利政策の影響から金融機関における不動産投資向け融資は活況が続き、「サラリーマン」と呼ばれる会社員や公務員の方などが融資を受けやすくなっています。

また、同じ投資金額を費やすのであっても、マンションやアパートを一棟をまるごと所有するより、複数の区分マンションを分散して所有したほうが、災害などのリスクを軽減できます。特に、ワンルームタイプの区分マンション(ワンルームマンション)であれば都心部に位置するケースが多く、安定した入居者需要が見込めるのもメリットです。

なお、区分マンションでは、建物全体の大規模修繕や日常のメンテナンスは管理組合が計画的に行います。区分所有者は毎月、管理費と修繕積立金を支払いますが、管理組合が主体となって行うので、初心者の方が不動産投資を行ううえで安心感があります。

2. 区分マンション投資のデメリット

一方でデメリットは、エントランスやエレベーターなどの共用部分に関しては他の部屋の所有者と共有しているため、修繕や変更の自由度が低くなる点です。

なお、所有戸数が少ない場合には、空室リスクが高くなってしまうので注意が必要です。特に一部屋しか所有していない場合は、空室になると、家賃収入がゼロになってしまいます。空室リスクを軽減する対策として、複数の区分マンションへの投資が挙げられます。また、家賃保証(サブリース)のプランで賃貸管理会社に任せることも選択肢の一つとして検討すると良いでしょう。

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3. 一棟マンション・アパート投資のメリット

一棟マンション投資・アパート投資のメリットは、自由度の高さです。土地を含めてマンション全てが自分の持ち物なので、建て替えや大規模修繕などの決定も容易です。また、土地がついてくるので、銀行から融資を受ける際に土地の資産価値が評価されます。将来的にマンションを取り壊すことになっても、土地は手元に残ります。さらにマンション全体を所有しているので、一部屋が空室になったとしてもそのほかの家賃収入でカバーできるため、空室リスクが低下します。

一棟マンション投資・アパート投資は、区分マンションに比べてスケールメリットを得られるのでトータルで維持管理コストを抑えられ、利回りが比較的高く収益性が高いのが特徴です。5棟以上もしくは10室以上の賃貸収入は、不動産所得として認められるので、法人化もできます。法人化すると、税制面でのメリットを得ることができます。なお、区分マンションでも10室以上に戸数を増やしていけば、同様のメリットが得られます。

4. 一棟マンション・アパート投資のデメリット

一方、一棟マンション投資・アパート投資のデメリットはまず、購入金額が高いことです。一棟マンション投資・アパート投資となると、数千万円~数億円の投資になります。銀行からの融資が受けられるかどうかがポイントで、高所得者や富裕層・資産家と呼ばれる方であれば融資を受けやすいものの、それ以外の方に関しては融資を受けづらい状況があります。また、災害が発生した時に建物全体が被害を受ける可能性もあり、リスク分散が難しい点もあります。

また、区分マンションに比べて中古市場での流動性が低いため、環境の変化により万が一売却したいとなった場合に、換金性が劣る点もデメリットです。

さらに区分マンションと比較した場合に最も大きいのは、建物の大規模修繕から日常的なメンテナンスまで、建物全体に関することの責任は一人で引き受けなければいけない点です。特に外壁修繕・塗装や屋上防水工事などの大規模修繕には多額の費用が必要になりますが、すべて一人で支払わなければなりません。計画的な積み立てをしておく必要があります。

5. まずはワンルームマンション投資から始めてみては

5-1. 物件だけでなく入居者募集に強い管理会社を選ぶ

不動産投資を始めるときは、立地のほか、購入後の物件管理にきちんと対応できる不動産管理会社を選びましょう。なかでも特に、家賃収入に直結する「入居者募集」に強い賃貸管理会社を選ぶことがポイントです。

結婚や転勤など、入居者のライフスタイルが変化すれば、必然的に空室は発生します。その空室が出た時に、1日も早く次の入居者を確保できるかどうかが、安定した賃貸経営、ひいては計画的な資産形成の分かれ道となります。空室を埋めることができなけれ、不動産投資の最大のメリットである家賃収入(インカムゲイン)が得られず、返済計画やキャッシュフローに多大な影響を与えてしまいます。だからこそ、賃貸管理会社に入居者募集をサポートしてもらうことが重要なのです。

5-2. リスク(振れ幅)が小さいワンルームマンション

ワンルームマンションなどの区分マンションは参入障壁が低いため、不動産投資初心者はこちらからチャレンジすることが多くなっています。一棟マンション・アパートは、投資額が大きいことに加えてリスクの振れ幅も大きいため、入居者のコンスタントな確保、経費や税金など収支をマネジメントするための事業戦略が重要になります。

初心者の方、サラリーマンである会社員や公務員などの方が不動産投資を始めるのであれば、まずワンルームマンションなどの区分マンションを一部屋単位で購入して所有し、徐々に部屋数を増やすのがおすすめです。資産が形成されていく手応えをつかみ、手元の資金に余裕があれば一棟投資にチャレンジしてみるのも良いでしょう。

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