マンション投資の基本
2018/09/05

不動産投資は「事業計画書」の書き方を知らないとスタートできないの?

(写真=Rawpixel.com/Shutterstock.com)
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不動産投資では大きなお金が動きます。特に対象となる不動産は、数千万円から数億円規模のものまであり、融資を受けて投資するケースがほとんどです。そう考えると、実際に投資を行う際には、慎重な判断が求められることになります。特にリスクに対しての配慮は欠かせません。

だからこそ、不動産投資を行う際にはシミュレーションが必要になります。見方によっては、不動産投資の成否は“事前の計画”が左右しているともいえるでしょう。「どのくらいの投資金額に対し、どのくらいのリターンが得られるのか」を現実的な数字として確認しておくことは重要です。そのような“事業主としての視点”が投資家には必要になります。

不動産投資で「事業計画書」は必要になるの?

不動産投資を事業として考えると、気になるのが「事業計画書」の必要性ではないでしょうか。一般的に事業を行う場合には、あらかじめ事業計画書を作成します。事業計画書とは、各金融機関から融資を受けたり、自らの事業を俯瞰したりする目的でつくられる事業の全体像をまとめた資料のことです。

具体的には、会社のプロフィールや事業のコンセプト、ビジョン、事業ドメイン、社会的背景、市場規模など、その事業を知るために必要な情報が網羅されています。その他にも、自社の強みや販売戦略、財務計画など、事業を成功させるために欠かせない情報が盛り込まれているため、事業をはじめる際には作成するのが基本となっているのです。

インターネットで出回っている情報の中には、不動産投資でも事業計画書が必要になると書かれているものがあるため、不動産投資を始めることにハードルを感じている方もいるかもしれません。ですが実際には、不動産投資において事業計画書は不要なケースが多くなっています。

事業計画書が不要なケース・必要なケース

ではなぜ、不動産投資には事業的側面があるにもかかわらず、事業計画書が必要でないケースが多いのでしょうか。不動産投資の全体像をふまえたうえで事業計画書が不要なケース、必要なケースを考えてみましょう。

・区分マンション投資では、金融機関への事業計画書の提出は不要
不動産投資の中でも区分マンションに投資する場合であれば、金融機関に対して事業計画書を提出する必要はありません。なぜなら、区分マンションは将来にわたる収益の見通しが立てやすく、金融機関が物件概要だけでも事業性を判断できるためです。

区分マンション投資は少ない自己資金で始められ、所有した後も手間をかけずに行える投資として知られていますが、融資の審査においても区分マンション投資は事業計画書を作成する手間がかからず、始めやすい投資と言えます。

・一棟物件などでは事業計画書の提出を求められることも
一方で、一棟物件への投資では、金融機関から事業計画書の提出を求められる場合があります。なぜなら、一棟物件は区分マンションに比べて、想定されるリスク(リターン)の幅が大きく、金融機関としても綿密な試算を行ったうえで融資を決定しなければならないためです。

もっとも金融機関は、地方の物件などで、リスクが高いことに加え事業性に疑問符がつくと予想される場合、事業計画書の提出を求めるケースが多いようです。仮に金融機関から事業計画書の提出を求められた場合には、購入物件を再検討するのも良いかもしれません。

事業計画書の提出が不要な場合でも、シミュレーションは大切

もちろん、事業計画書の提出が不要だからといって、不動産投資において「事業計画」が不要というわけではありません。事業計画書という形でなくても、購入前には収支のシミュレーションを行うことが大切です。

例えば、月々の収支はもちろん、納税などを加味した年間収支や、空室期間をどのくらい見込んでおくか、返済が進むとどのくらい残債が減るか、どのくらい繰り上げ返済をしておくかなど、購入前にシミュレーションしておくことで安心して不動産投資を行えます。なお、自分で計算しなくても、販売会社がシミュレーションを行ってくれる場合もありますので、利用してみるのも良いでしょう。

事業計画書を作成する場合の注意点:手間を最小限にする

仮に、どうしても事業計画書を作成しなければならない場合には、事業計画書の作成に時間をかけすぎないことが大切です。時間をかけすぎてしまうと、その分不動産投資のスタートが遅れ、機会損失につながります。また、事業計画書を提出したのに融資が下りなかったとなれば、作成にかけた時間が無駄になってしまいます。特に会社員など本業を持つ方は、不動産投資にかけられる時間が限られています。時間を有効に活用できるよう、インターネット上のテンプレートを参考にするなどして、手間を最小限にして作成すると良いでしょう。

なお、不動産投資における事業計画書の書き方としては、取得価格、取得経費、年間収入、年間支出といった項目がポイントになります。特に収入に関しては、空室期間リスクを加味して計算し、礼金や更新料など不確実な収入は参入しないのがセオリーです。

不動産投資の精度をより高めるために

このように区分マンション投資を行う場合には、必ずしも事業計画書を作成しなくても良いのです。特に、区分マンション投資では物件概要があれば事業計画書の提出は不要です。ただし、「事業計画」としてのシミュレーションはしっかりと確認しておくことが大切です。

不動産投資においては書類作成に重きを置くのではなく、立地や物件の選定に時間をかけるとともに、販売会社の協力を得ながらスピーディーなシミュレーションを行うようにしましょう。そうすることで、より良い投資判断をタイムリーに行うことができます。大切なのは、書類を作成することではなく、あくまでも“事業性を見極めること”です。

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