不動産投資ローン活用術(1)
マンション経営をはじめとする不動産投資は、金融機関からの「融資」を受けて行うのが一般的です。なぜなら、投資用マンション等を購入するときには、自己資金だけで購入するより融資を受けたほうが、レバレッジ効果といった大きなメリットを享受できるケースが多いためです。その点、不動産投資の基本は融資にあると言っても過言ではないでしょう。
金融機関から融資を受けるということは、必要な投資資金を“借りる”ということに他なりません。しかし、この融資はあくまで事業のための「資金調達」であって、一般に悪いイメージがある「借金」や、居住用の住宅ローンとは性質を異にしています。
不動産投資をはじめとする投資においては、必要な資金の捻出とその投資から得られるリターンの関係性を熟知していなければ、適切な判断はできないでしょう。そして、同じお金を借りるという行為でも、お金を借りることによってどのような効果を生むものかをイメージできていなければ、マンション経営で成功することが難しく思えてしまうのです。
(本記事は2018/05/13配信のものを2023/01/04に更新しております)
マンション経営を成功させる方法は、「失敗しないこと」に他なりません。マンション経営に失敗している人、とくに破綻にまで追い込まれてしまった人の事例をきちんと理解することが、成功への一歩となります。そこで、マンション経営で破綻する人の特徴について考えてみましょう。
経済活動におけるお金の流れを把握していない人も、失敗しやすいでしょう。お金の流れとはつまり、「どのような仕組みで経済が循環しているのか」ということです。不動産投資によって収益が得られる仕組みと、その背景にある需要と供給、そしてどのようなリスクとリターンのバランスがあるのかを理解しておく必要があります。
不動産投資の資金は、金融機関からの融資によって成り立つことが多いです。その観点からも、「消費」と「投資」の違いをあらかじめ考えておきましょう。消費のための「借金」は、給与収入や財産を切り崩すなどして返済することになりますが、投資のための「資金調達」として受けた融資は、投資による収益から返済することができます。
また、消費として支払う場合はそのとき限りしか価値を得られませんが、投資として自らのお金を「出資」する場合には将来のリターンにつながります。さらには収益を蓄積し再投資を行えば、より大きな収益を生み出せる可能性もあります。得られた収益についても、ただ消費するだけでは成功につながらないのです。
不動産投資に失敗している人の特徴には、共通点があることがわかります。背景には情報に対するリテラシーの乏しさ、不動産投資や投資全般に対する知識不足が考えられます。いずれにしても、不動産投資で成功したいのであれば、失敗するパターンをきちんと把握しておく必要があります。
ただし、どのような投資用マンションでも良いというわけではありません。不動産投資で最も重要なのは家賃収入です。将来にわたり安定した家賃収入を得られるかという点を重視し、都心部など賃貸需要が見込める立地を選ぶ必要があるのです。立地の選択をないがしろにしてしまうことが、失敗する最も大きな原因の一つとなります。
不動産投資は事業的性質があるため、収入と支出のバランスを考慮し、事業としての採算性を判断する必要があります。そして、立地や物件をしっかりと選定し、長きにわたるマンション経営を全面的にバックアップしてくれる賃貸管理会社を味方につければ、不動産投資を成功させることはさほど難しくないでしょう。
消費と投資の違い、そして住宅ローンと不動産投資ローンとの違いを理解すれば、不動産投資で成功するためのポイントが見えてきます。不動産投資には通常、“数値的な目標”が設定されています。重要なのは、物事を感覚的にとらえるのではなく、客観的なデータとしての数字をきちんと把握しておくという点にあります。それが、あらゆる投資の基本となります。
加えて、経済全体の流れや仕組み、背景についても理解しておきましょう。不動産投資での成功や失敗の裏側には理由があります。表面的な知識や情報だけで取り組むのではなく、幅広い知見や経験を活用し、不動産投資の成功を目指しましょう。
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