不動産投資を成功させるためのポイントには「金融機関の融資」や「優秀な賃貸管理会社選び」などがあります。これらと並んで欠かせないポイントが「立地選び(投資エリア選択)」です。膨大な情報から的確な立地の収益物件を探すには、どのような行動と思考が必要なのでしょうか?
「立地選び」には大きく2つの方法がある
「立地選び」の方法は投資家ごとにさまざまですが、代表的なのは次の 2つのパターンでしょう。
- パターンA:投資エリアを先に決める→物件を絞り込む
- パターンB:幅広く物件情報を得る→物件を絞り込む
どちらを選択するかで、売買契約に至るまでの流れが変わってきます。次項では、それぞれの方法のメリット、デメリットを見ていきます。
効率性重視なら「投資エリアを先に決める」方法がベター
まず、「投資エリアを先に決める」方法のメリットですが、これは少ない労力で情報収集ができることでしょう。不動産投資はエリアによって、リスクの度合いが大きく異なります。投資すべきエリアがわかっていれば、そのエリアの物件情報だけを定期的にチェックして、魅力を感じる物件に出会ったら買い付け申し込みをするので効率的です。デメリットとしては、エリアを絞り込みすぎると、対象物件が少なくなってしまうことが挙げられます。
一方、「幅広く物件情報を得る」方法のメリットには、候補物件数が多くなることが挙げられます。デメリットは、候補物件数が多くなる分、情報収集に膨大な時間を要することでしょう。どちらの方法も間違いではありませんが、会社員や公務員など投資に割く時間が限られる方は、「投資エリアを先に決める」効率的な方法と相性がよいと考えられます。
投資エリアは感情を省いて、ビジネス目線で選ぶべき
「投資エリアを先に決める」方法を実行するときに気をつけたいのは、「好きな街」と「投資に適した街」は違うという点です。マンション投資は、あくまでもビジネスになります。「思い入れがある街」「大好きな街」といった感情を省いて投資エリアを決めるべきでしょう。その街の性格を熟知していることは、マンション投資をするうえでプラス材料です。
だからといって、空室率が高まっているエリア、賃貸需要が増える見込みがないにもかかわらず賃貸物件の供給が増えているエリアに投資するのは得策ではありません。「投資エリアを先に決める」方法で重視したいのは、「入居者ニーズ」という軸です。
「入居ニーズ」は「今の街」と「将来の街」の両方の視点でチェックするのが理想です。人口動態や利用駅の乗降客数の動向で「今の街」を把握し、再開発の状況などで「将来の街」を知ることで、長期的な入居者ニーズが見えてきます。
とはいえ、このようなエリアは他の不動産投資家も注視していることが多いため、優良物件が出てくるとすぐに抑えられやすいと言えます。そのため、意思決定のスピード感を大事にしたいところです。
自分の住居に近い収益物件にこだわる必要はない
最後に補足をしておくと、不動産投資家の中には「ご自身の住居に近い収益物件」にこだわる人もいます。しかし、これはオーナー自ら入居者対応をする「自主管理」を選択したときにだけ意味があることでしょう。なぜなら、水漏れや住宅設備の故障といったトラブルが発生したとき、すぐに現場に駆けつけやすいからです。
一般的には、トラブル対応や家賃入金などは賃貸管理会社に委託することがほとんどでしょう。その場合は、「ご自身の住居に近いこと」にこだわる必要はないと考えられます。ここで解説してきた入居者ニーズに注目して、ビジネスとして可能性のあるエリアに投資をすべきです。
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