管理・空室対策
2019/05/17

これからの区分マンションの入居者スタイルは?

(画像=Grand Warszawski/Shutterstock.com)
(画像=Grand Warszawski/Shutterstock.com)
平成が終わり、新しい「令和」の時代が始まった2019年、平成生まれもいずれ過去の世代になっていきます。生まれた年が違うと、その世代ならではの価値観や生活パターン、そして住まいの選び方も異なる傾向があるものです。かつては「若いときは賃貸住まい」「結婚して賃貸から所有へ」といったパターンが王道でしたが、ライフスタイルの多様化が進む中で、生涯賃貸で生活するといったケースも多く見られるようになりました。

また、少子高齢化により若年層の人口が減少し、老齢人口が増加しているのはまぎれもない事実です。さらに、外国人が住むケースもごく一般的になっています。このような状況下で、賃貸物件オーナーが一番恐ろしいのが空室リスクです。それを避けるために、賃貸物件のマーケティングが必要です。マーケティングといってもそんなに大袈裟に考える必要はありません。

要は、所有物件の賃貸市場における位置付けを知り、入居者のプロファイリングをふまえながら入居促進活動をしていくだけです。では、早速世代別の特徴を見ていきましょう。

20~30歳代 ミレニアル世代

ミレニアル世代は、1983~1994年ごろに生まれた世代で、物心がついたときからインフレを知らず、経済状態は不景気の中で育ってきました。当然バブル時代は知らず、一般的には超安定志向といわれています。自家用車は買わず、どうしても必要なときはレンタカーやカーシェアリングを使うなど、消費意欲はそれほど高くありませんが、自分にとって価値を見出せるものにはお金を惜しみません。

「家でゲームや音楽鑑賞などをして過ごすことが多い」「外食ではなく、家に呼んで友人との食事や飲み会をする」などが多い傾向です。そして、生まれたときから高性能な家電製品に囲まれた生活を送っているため、利便性の高い設備がないと不満に思うことがあります。例えば、TVカメラ付オートロック、洗浄機付便座、浴室換気乾燥機などは、ミレニアル世代にとっては「あって当然」の設備です。

一方で、古い建物に価値を見出し、それをリフォームしたり、時によってはリノベーションしたりして快適に住めるように工夫をしたがる一面もあります。新築や築年数の浅い物件にこだわらず、メンテナンス状態を重視して選ぶ方が多い傾向です。また、物件自体のデザインはシンプルなほうがカスタマイズできるため選ばれやすく、なかにはDIY可能な賃貸物件を選ぶ方も出てきています。

エリアに関しては1時間近くかかる通勤をまったくの無駄と考え、できるだけ職住接近の物件を探す傾向が高いといえます。都心に近くなれば平米あたりの家賃は高くなり、家賃を予算内に収めようとするとあまり広い部屋を借りることはできませんが、問題ありません。トランクルームやファッションレンタルサービスなどを利用すれば、部屋に置く荷物は最低限で済みます。

情報収集は基本的にインターネットを利用し、新聞は取らず、雑誌も買わず、テレビも見ない方が多い傾向です。物件選びの入り口はネットからが大部分で、ある程度目星をつけてから仲介業者の店頭に行くという段階を踏むことが多いでしょう。最近では360度VR内見やIT重説を利用して、店舗に訪問せずにWeb上で部屋探しを完結する方も増えています。

こういったミレニアル世代の特徴を踏まえると、オーナー側としては手間を惜しまずインターネットに掲載する写真は工夫して、できるだけ多くの情報を載せることが、空室リスクの低下につながるといえます。具体的には、設備の情報は文字情報だけでなく各設備の写真を掲載すること、現地に行かなくても部屋の雰囲気がつかめるように360度写真を掲載することなどが挙げられます。

40~50歳代 単身ミドル世代

晩婚化により40~50歳代でも単身ミドル層は確実に増えています。厚労省が所管する国立社会保障・人口問題研究所が2018年に発表した50歳で生涯結婚しない割合は、男性23.4%、女性14.1%となっています。これは、経済が不景気な状態が続いたため、非正規雇用が増え、結婚したくてもできない層がある一定数いることを表しています。

この単身ミドル層は1971年~1982年ごろに生まれた年代で、一般的に団塊ジュニア層と呼ばれ、人口が多い世代でもあります。就職直前頃にバブル経済が崩壊し、就職氷河期と呼ばれる時代に入り、同世代間でも所得格差が生まれました。一方、就職直前までは、バブルの恩恵を受けている親を見て育っている面もあります。

就職氷河期の影響をまともに受けた人たちは、設備や内装より、家賃や初期費用の低さといった経済合理性を優先します。都心へのアクセスが良い場所であれば、実家のすぐそばに住み、都心から離れたところに住むケースも見られます。親から生活の援助を受けているケースもあり、つつましい生活をする一方、自分の好きなこと、趣味には時間とお金をかける傾向もあります。

このような単身ミドル世代の特徴から考えると、都心から離れた場所の物件では交通網がポイントとなります。例えば、都心のターミナル駅へ直通アクセスできる路線がある、急行が停車する、最寄り駅から3~5分圏内といった要素はプラスに働きます。反対に、交通利便性に欠ける立地であれば、家賃や初期費用の低さで勝負せざるを得なくなります。

まとめ

以上、世代ごとの特徴を見てきました。購入する投資物件を選ぶ際にも、所有している物件の入居者募集を行う際にも、まずはどの層がターゲットになり得るのかを知り、できるだけ多様な入居者を囲い込めるようにしておくことが、空室リスクを下げることにつながります。そのターゲットを把握することから始めてはいかがでしょうか。

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