不動産投資においては、“信用”が重要とされています。その理由は、不動産投資が金融機関から融資を受けて行われるものだからです。融資とはつまり、物件の購入に必要な金額を借りるということに他なりません。信用力がなければ、融資を受けることもできないのです。したがって、信用力と不動産投資とは密接な関係性にあると言えるでしょう。
そもそも信用力とは、どのようにして測られるものなのでしょうか。そして、最終的にどのようにして判断されるものなのでしょうか。それらの概要や流れについてあらかじめ知っておかないと、正しい対処もできません。そこでここでは改めて、不動産投資の融資に欠かせない「信用情報」について、その全体像を詳しく解説していきましょう。
(本記事は2018/08/14配信のものを2020/02/22に更新しております)
そもそも信用情報とは、クレジットやローンなどの信用取引に関する情報のことです。主に、信用取引に関する契約内容や返済、支払状況、あるいは利用残高などが中心となります。それらの信用情報をもとに、金融機関が個々人の信用力を調査・把握することとなるわけです。その点、個人の信用情報が、融資を受ける際に重要となるのは明らかでしょう。
信用情報を蓄積しているのは、いわゆる「信用情報機関」です。例えば、「日本信用情報機構(JICC)」や「割賦販売法・貸金業法指定信用情報機関(CIC)」、「全国銀行個人信用情報センター(JBA)」などが挙げられます。これらの信用情報機関に信用情報の照会を依頼すれば、個人の信用情報を調査することが可能となります。
ただし、金融機関から不動産投資に関連する融資を受ける場合、審査の対象となるのは個人だけではありません。物件の担保価値はもちろんのこと、販売会社の信用力についても問われることとなるのです。とくに販売会社の信用力については重要で、それにより、利用できる金融機関の種類や提携ローン、あるいは融資条件なども異なってくるのが一般的です。
多くの販売会社では、不動産投資ローンの紹介も行っています。なぜなら、金融機関から融資を組むことができなければ、不動産投資を行うことができないケースもあるためです。その点、販売会社の信用力がなければ、利用できる金融機関が限られてしまったり、あるいは提携ローンが使えなかったりということもあり得ます。当然、金利や融資期間などの融資条件が変わってしまうケースもあるのです。
そのような事情を考慮すると、やはり、信用力のある販売会社から物件を購入することは、不動産投資の成功の近道と言えるでしょう。そのためには、立地や物件の精査を行ったうえで、取引する販売会社をきちんと精査しなければなりません。金融機関に対して信用力のある会社なのかどうかを見極める際には、業歴の長さや、どのような大手金融機関と提携しているかなどを参考に、提携ローンの条件面にも注目してみると良いでしょう。
金融機関がチェックしている“信用”に着目することによって、不動産投資の全体像が見えてきます。とくに、これから不動産投資をはじめる方は、金融機関がどのようにして審査を行い、融資の判断をしているのかを考えてみてください。その裏側にある、個人の信用力や販売会社の信用力がカギとなっていることを、お分かりいただけることでしょう。
個人の信用力を高め、そして販売会社の信用力を見極めること。そのような過程を経てはじめて、正しい不動産投資を行うことができます。まずは、信用という観点から幅広い情報をチェックし、必要な環境を整えたうえで、不動産投資をはじめてみてはいかがでしょうか。とくに融資が通らずに困っている方は、信用情報を精査することから着手してみてください。そこに活路を見出すきっかけがあるはずです。
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