不動産投資の罠!?某有名地銀の不正融資問題を教訓にした実践するべきマンション投資

(写真=Aaron Amat/Shutterstock.com)
(写真=Aaron Amat/Shutterstock.com)
不動産投資関連に波紋を広げることとなった「かぼちゃの馬車」事件。不動産投資をすでに行っている方はもちろんのこと、これから着手しようと検討している方にとって、無視できないものとなりました。今後、不動産投資のあり方を見直すきっかけとなる、ひとつのターニング・ポイントになるかもしれません。

今回の事件において、とくに着目しておくべきなのが"融資"についてです。マンション投資をはじめとする不動産投資は金融機関から融資を受けて行うのが基本です。不動産投資に対して金融機関や不動産業者がどのように関わっているか、今回のようなトラブルから学ぶべきことは多いといえるでしょう。

「かぼちゃの馬車」事件におけるS銀行の立ち位置とは

「かぼちゃの馬車」事件において融資を行っていた地銀大手のS銀行は、この問題の余波を受けて、窮地に立たされているのが実情です。あらためて事件の概要について紹介すると、女性向けシェアハウス「かぼちゃの馬車」の事業経営が行き詰まり、運営会社であるスマートデイズが契約に定められたサブリース賃料を物件のオーナーに支払えなくなったことが事件の発端でした。

最初は投資の失敗、つまり投資を促した不動産業者側に大きな問題があると考えられていたこの事件。やがて、その矛先は融資を行っていたS銀行に向けられていきます。そもそも不動産投資は、融資があってこそ成り立つものです。その点、S銀行の責任が問題視されることとなったわけです。

【参考記事】
原因と対策を探る!シェアハウス投資「かぼちゃの馬車」はなぜ失敗したのか

「かぼちゃの馬車」事件から学べる教訓

「かぼちゃの馬車」事件を他人の不幸としてのみ捉えるのではなく他山の石とするために、この事件から学べる教訓をいま一度確認しておきましょう。そのうえで、これからマンション投資をする人も、すでに行っている人も、失敗の本質を理解しておくと良いでしょう。

・マンション投資は融資が大事
まず、マンション投資は融資が非常に大事ということです。マンション投資の本質は、銀行をはじめとする金融機関から融資を受けることによって、ほとんど自己資金を必要とせず、家計に負担をかけずに「他人資本」で投資ができることにあります。加えて、融資により団体信用生命保険の恩恵を受けられること、さらにはインフレ対策になることも、マンション投資を魅力的にしています。その点、どの金融機関からどのような条件で融資を受けるのかということは、マンション投資の成否をわける重要なポイントです。

・堅実な経営ができるかどうか
いくら投資だからといっても、得られるリターンばかりにとらわれてはいけません。リスクとリターンはつねに表裏一体です。マンション投資は一般にミドルリスク・ミドルリターンと言われていますが、立地や物件を選定し、信頼できる不動産業者を味方につけることができれば、リスクを大きく低減することが可能です。今回の事件のように、目新しい投資手法に踊らされ、リスクとリターンの見積もりを読み違うことのないよう、注意しましょう。

・実践するべきマンション投資とは
そのようなポイントを押さえたうえで、実践するべきマンション投資について考えてみましょう。端的にいえば、まず、堅実であること。投資する金額と得られる収入のバランスが適切であり、見通しについても相応であることを確認したうえで、投資判断をすることが大切です。それを抜きにして、目先の利益に飛びついてしまうと、思わぬトラブルに発展しかねません。

正しいマンション投資を実践するために

正しいマンション投資を実践するためには、投資する本人に自覚が必要となります。不動産業者の言いなりになったり、踊らされたりすることなく、自分の頭できちんと判断していくことが必要です。そして、目先の利益にばかりとらわれず、自分はなぜマンション投資を行うのか、何を到達点とするのか、目的と目標を明確にしておきましょう。自分の中に慎重さと信念をもっておくことが、ひいては自分を守ることにつながるのです。

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