5つの失敗例から学ぶ!マンション経営における3つの秘訣

(写真=petrmalinak/Shutterstock.com)
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挑戦には失敗がつきものです。マンション経営もまた、リスクをとって投資するという意味においては、一つの挑戦と言えるかもしれません。大切なのは、失敗をそのままにしておくのではなく、その失敗から積極的に学ぶことです。これからマンション経営を始める人にとって、過去の失敗事例から学ぶ姿勢はとても大事です。

なぜなら、マンション経営における失敗にはいくつかのポイントがあるからです。それらをあらかじめ把握しておけば、同じ轍を踏むことはありません。少なくとも、過去の挑戦者と同じ失敗をしなくて済むことになります。そしてそれが、失敗する確率を減らし、成功する確率を高めてくれるのです。

では、マンション経営における失敗事例にはどのようなものがあるのでしょうか。「失敗する人の特徴」とともに見ていきましょう。
 

マンション経営で失敗する人の特徴


マンション経営の基本は、正しい立地と物件の選定にあります。それらがきちんとできていない限り、思うような成果を得ることはできません。裏を返せば、立地と物件の選定がしっかりできていさえすれば、マンション経営で失敗する可能性は非常に低くなります。

そう考えると、マンション経営で失敗してしまう人の特徴も自ずと浮き彫りになります。失敗するのは立地と物件の選定をしっかり行っていない人、つまり、事前の確認やシミュレーションをしないまま物件を購入してしまうことこそ、マンション経営で失敗する典型的な例なのです。

マンション経営に限らず、特に投資の世界においては、勇敢さとともに慎重さが求められます。最終的には強い決断が必要となりますが、あくまでも、それまでの過程においては慎重な確認が欠かせません。勇敢なだけの人は、マンション経営に失敗してしまう可能性が高まります。
 

立地と物件の選定でみられる5つの失敗例


立地と物件の選定に失敗する例としては、具体的に下記のようなものがあります。


①    立地の将来性を考えていなかったケース

都心の物件ではなくても、周辺に賃貸需要を生み出す要素があれば安心と思われる方もいるでしょう。しかし、周辺に大学や大型商業施設などがあるにもかかわらず、大学の都心回帰、大型商業施設の閉店の影響をうけ、空室期間が長引いてしまったケースがあります。

マンション経営は将来にわたった安定性が大切となります。物件の立地が将来にわたって賃貸需要が見込めるかどうか考え、立地選びをすると良いでしょう。

【参考記事】
郊外の大学が続々と都心回帰。都心の賃貸マーケットに与える影響とは
都心物件と地方物件。それぞれのメリット・デメリットとは


②    表面利回りのみを判断材料としたケース

物件情報を見るときに、表面利回りが魅力的に映ることもあるでしょう。しかし、表面利回りが高くても空室期間リスクの高いエリアの物件を選んでしまうと、実質利回りは大幅に低下します。実際に、表面利回りが高いエリアの物件を購入したけれども空室期間が半年を超え、実質利回りが半分以下に低下したケースがあります。

また、このようなエリアは都心と比べて家賃相場が低い傾向があります。リフォーム費用も含めて計算したら、都心の物件より実質利回りが下回ったというケースも見受けられます。

【参考記事】
高利回り物件はお宝物件?リスク物件?
要注意!地方物件と都心物件の経費率


③    家賃相場を知らなかったケース

現在入居者から得られている家賃を確認する方は多いと思いますが、その家賃が周辺の家賃相場と比較して高いのか、安いのかを知らない方が実は多いのではないでしょうか。特に新築物件の場合は家賃設定が新築プレミアムとなっていることがあり、新築時の入居者が退去した後、同じ家賃ではなかなか入居者がつかないといったケースがあるようです。購入時には新築物件の家賃相場状況だけでなく、新築後数年経っている周辺物件の家賃相場状況も確認しておくとよいでしょう。


④    新築物件にこだわりすぎてしまったケース

新築物件だけを物件選びの対象としてしまい、駅から遠い物件や都心から離れたエリアの物件しか購入できなかったというケースを耳にします。昨今はホテル用地仕入れの動きが活性化しており、都心のマンション用地が高騰しています。また、東京23区それぞれの条例で、ワンルームマンションの開発規制がかかっています。このような要因から、都心の好立地に建設される新築ワンルームマンションは非常に少なくなってきているのが現状です。

設備や物件状態の面で、築浅物件は新築物件とほとんど変わりません。一方で、駅からどのくらい離れているか、都心からどのくらい離れているかという点は、将来にわたる入居者確保に大きく影響します。新築物件だけでなく築浅物件も含めて検討することで、より安定的な需要が見込める都心物件に出会うことができるでしょう。


⑤    設備の古い物件を購入してしまったケース

築年数が古い物件を検討する場合には、それ相応の注意が必要です。物件価格が安かったためお得な物件だと考え購入したところ、設備が古いままだったため購入後すぐに設備交換が必要となり、高額な費用がかかってしまったというケースがあります。築年数が古い物件を購入する際には、設備状況や修繕履歴を確認し、購入金額だけでなく想定リフォーム金額(設備・修繕費)を考慮したうえで検討することが大切です。

また、中古物件に関しては売主の瑕疵担保責任がどうなっているかを確認しておいたほうが良いでしょう。さらに賃貸管理会社によっては、修繕や設備交換のサポートなどを行っている場合もありますから、管理を委託する際のプランや適用条件なども確認しておくと良いでしょう。
 

失敗例から学ぶマンション経営の秘訣


このように失敗例を見ていくと、特に「事前確認」が大きなポイントとして浮かび上がってきます。

事前確認のポイントとしては、立地や物件の状況、現在の家賃と周辺の家賃相場状況、周辺環境、さらには賃貸管理会社との管理代行契約(もしくはサブリース契約)の内容についても確認しておいた方がいいでしょう。そのうえで、購入代金やローン返済、家賃収入および管理費などの「数値的な部分」と、物件がある地域の現状や将来性などの「環境的な部分」の両面から検討するのがオススメです。

「他山の石」から学びを得よう


失敗事例を踏まえたうえで、マンション経営の秘訣をまとめると「事前確認」「シミュレーション」「慎重な判断」の3つに集約されます。きちんと事前に調査し、シミュレーションを経て慎重な判断をすれば、マンション経営で失敗する可能性は限りなくゼロに近づくことでしょう。

過去の事例をみても、失敗している人はやはり、事前確認ができていなかったり、シミュレーション不足であったり、あるいは慎重な判断を経ていないケースが多いのです。過去の失敗例を「他山の石」として、そこから積極的に学んでいきましょう。

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