空室ゼロを実現する!「大家力」を鍛えるために必要な3つの方法

(写真=CapturePB/Shutterstock.com)
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優良な物件を購入することが、不動産投資における成功の基本となります。端的に言えば、入居者がきちんと獲得でき、家賃収入が得られ、トラブルもなく安定している物件を低金利で購入できれば、不動産投資で成功する確率はかなり高いはずです。

そのため不動産投資家としては、つい優良物件を探すことばかりに目が向いてしまいがちですが、実は、重要なのは物件選びだけではありません。実際に不動産を購入した後のことも考えて、「入居者を獲得する」という視点で行動しなければならないのです。

どんなに良い物件を購入できたとしても、入居者がつかなければ家賃収入は入りません。家賃収入がないということは、手出しでローンを返済しなければならないのです。そうならないためにも、不動産投資に欠かせない「大家力」について学んでおきましょう。

不動産投資家に欠かせない「大家力」とは

そもそも不動産というものは、基本的に、人が住むことを前提としています。人が住むということは、そこに生活があり、日々の活動があり、あるいは身体を休めたりコミュニケーションをとったりするなどの行動があるわけです。それは実に人間的な営みです。

そのように考えると、不動産投資というものは、人間的な要素を加味しておく必要があります。つい投資というと、数字をベースとしたシミュレーションばかりに気を取られてしまうものですが、こと不動産投資の場合、人間的要素が欠かせないのです。

その人間的要素こそ、不動産投資における「大家力」と呼ばれるものです。具体的には、入居者のことを考えた物件選定や維持管理、あるいは客付けのための活動についても、大家としての資質が問われることとなります。もっと言えば、“人間力”が必要なのです。

大家力を鍛えるためにやるべきこと

では、人間力としての「大家力」を鍛えるためにはどのようなことをすればいいのでしょうか。大家力を鍛えるには、やはり、不動産投資についてのスキルやノウハウを高めることはもちろん、関係者から好まれるような人間や、継続できる人間を目指すべきです。具体的には、次の3つの方法があります。

1.入居者目線で考える

不動産投資で関わる人のなかで、まず大切にしたいのは入居者です。当然、入居者がいなければ家賃収入は得られません。入居者に選ばれる物件とはどんな物件なのかを考えることが、不動産投資を成功させるカギとなります。

具体的には、どのような入居者をターゲットとすべきか、物件を選ぶ前の段階からイメージしておく必要があります。例えば、単身者向けなのかファミリー向けなのかだけでも、投資対象とすべき立地や必要設備が異なるはずです。特に単身者であれば、都心へのアクセスが良いなど利便性の高い立地が設備よりも重視されますし、ファミリーであれば、日々の買い物に便利な立地、子育てに良い影響を与える周辺環境、駐車場などが重視されることもあります。

また、物件を所有した後も、入居者確保において「入居者目線」を忘れてはなりません。家賃や初期費用といった募集条件に関しては、「どのような募集条件であれば入居者が借りたいと思うか」という視点で、成約事例や、競合となり得る募集中物件と比較しながら募集条件を決定すると良いでしょう。

オーナーにとって、入居者は「お客様」でもあります。事業経営者として、顧客満足を追求する姿勢で取り組むことが大切です。

2.賃貸管理会社とのコミュニケーション

物件を所有した後の賃貸管理業務は多岐にわたります。そのため、本業を持つ方をはじめオーナーのほとんどは賃貸管理会社に業務を任せています。この賃貸管理会社との良好な関係性という視点も忘れてはなりません。

その際に大切になるのが「賃貸管理会社とのコミュニケーション」です。入居者募集や入居中の対応において、専門的・実務的な対応は賃貸管理会社に任せることとなりますが、概要については賃貸管理会社から報告を受け、自分でも把握するよう心がけましょう。

時に、どのような対応方法を選択するのか、オーナーが決断すべき場面も出てきます。そのときにコミュニケーションが円滑に進めば、必要な対応を理解したうえで依頼することができますし、迅速な対応が可能となります。そのためにも、普段から賃貸管理会社とのコミュニケーションを通じて、良好な関係性を構築しておくと良いでしょう。

3.物件への愛着や将来志向を持つ

不動産投資を行っていくうえで、物件に愛着を持ち、自分の子供のように大事にする心構えでいると、自然と必要な対応がわかってくることもあります。例えば、突発的な設備故障があった場合でも、子供が病気になった時なら専門の医療機関を受診すれば良いのだから、専門家である賃貸管理会社の助けを借りながら修理や設備交換を行えば良いというように、自然と必要な対応がわかります。

また、不動産投資は長期的視点で大きな成果を目指すものです。もちろん、将来への見通しを行うためには、予測データなどの数値をもとにして考えることも大切です。しかし、将来にわたる不動産投資を行ううえでは、どうしても数字だけで測れない部分も出てくることでしょう。そんな時にこそ、未来のイメージを膨らませることができる「想像力」や、理想の将来像を実現しようとする「信念」といった、人間力の側面が問われます。それこそがまさに、不動産投資を成功に導く「将来志向」です。

物件に愛着を持つことや、将来志向を持つことは、不動産投資を継続していく上で大切な人間力です。万が一、物件が一時的に良くない状況に置かれても、見放すことなく長い目で見て育てていけば、将来しっかりと恩返しをしてくれることでしょう。事実、物件に愛着を持っているオーナーほど、不動産投資に成功しています。

大家力を身につけて成功確率をあげよう

不動産オーナーの人間力が高まれば高まるほど、大家力も向上していきます。投資とはいえ、数字にばかり気を取られるのではなく、人との関わりが生じること、継続するために人間力が問われることを意識して不動産投資を行うことが大切です。入居者目線で考え、賃貸管理会社と定期的にコミュニケーションをとり、物件への愛着や将来志向を持つことができれば、不動産投資の成功はぐっと近づきます。

また、大家力を鍛える視点として、マーケットを俯瞰する習慣を身につけるのも良いでしょう。「マーケット」といっても難しいことはありません。たとえば、「このエリアにはどういう人が住んでいるのだろう?」「その人たちが物件に望むものはなんだろうか?」と考えてみるのです。そのような習慣が、大家力を恒常的に高めてくれるはずです。

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