都心の再開発
2018/03/12

進む東京都心の再開発(4)-1

東京駅周辺エリア(前編)東京駅西側・丸の内口の再開発

(写真=supawat bursuk/Shutterstock.com)
(写真=supawat bursuk/Shutterstock.com)
2002年に行われた「丸の内ビルディング」の建て替えから、すでに15年が経過しました。その後、2007年には「新丸の内ビルディング」が竣工し、2012年には、東京駅にある「丸の内駅舎」が創建時の姿に復元されています。このように、東京駅の周辺は今、再開発によって新しく生まれ変わりつつあるのです。

そもそも東京駅が開業したのは1914年(大正三年)のこと。その歴史はすでに100年を超えています。東京駅がいかに歴史ある駅なのかご想像いただけることでしょう。ビジネスや政治、国際交流、観光など、まさに日本の中心地としての役割を果たしてきました。

そこで今回は、「東京駅周辺の再開発」について紹介します。まずは前編として「東京駅西側・丸の内口」を取り上げていきましょう。西側・丸の内口は、オフィスビルはもちろんのこと、皇居や東京駅外観など、観光スポットとしても人気です。では、再開発の状況はどうなのでしょうか。

(後編では、「東京駅東側・八重洲口」の再開発について紹介しています)

▼目次

  1. 東京駅「丸の内駅前広場」の整備
  2. 大手町「連鎖型都市再生プロジェクト」
  3. 大手町二丁目地区第一種市街地再開発事業
  4. まとめ

東京駅「丸の内駅前広場」の整備

2012年、重要文化財にも指定されている東京駅の丸の内駅舎において、保存・復原(文化財建造物の修理)のための工事が完了しました。これにより、東京駅・丸の内駅舎は開業当時の姿を維持しています。

その工事に引き続き、2014年8月からは、「丸の内駅前広場」のリニューアル工事も進められてきました。そして2017年12月、ついに丸の内駅前広場の工事も終了となり、全面供用を開始しています。

丸の内駅前広場の面積は、実に6,500平方メートル。皇居まで続く「行幸通り」と調和したデザインに仕上がり、御影石で舗装された通路や芝生、けやき、そして照明なども含めて、周辺環境とともに魅力的な景観となっています。

大手町「連鎖型都市再生プロジェクト」

一方、大手町では大型ビルの建て替えを中心とした、「連鎖型都市再生プロジェクト」が進行しています。第1次~第3次までの工事では、合計約3.8ヘクタールの大規模再開発が行われています。この地区の再開発では、土地所有権の権利変換やテナント移転を順次行いつつ、広大な土地を確保し、段階的に再開発が進められているのです。このような画期的な手法を採用することで、日本経済の中枢として稼動し続ける企業活動への影響を少なくし、老朽化した建物のリニューアルおよびオフィス機能の強化を実現することができたのです。

具体的には、第1次事業で旧大手町の合同庁舎1・2号館の跡地が再開発され、「日経ビル」「JAビル」などの高層ビル群が誕生。第2次事業では、第1次事業により生み出された土地に、2棟の高層ビルが建設されています。第3次事業で誕生した複合施設とあわせて、これらのエリアは「大手町フィナンシャルシティ」と名づけられました。さらには「連鎖型都市再生プロジェクト」の集大成として、第4次事業にあたる再開発「常盤橋街区再開発プロジェクト」が進行中です。

(※「常盤橋街区再開発プロジェクト」は後編にてご紹介しています)

加えて、再開発地域内では温泉(「大手町温泉」)が出たことでも話題となりました。それにともない、2016年には宿泊施設と日帰り温泉施設が誕生しています。

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大手町二丁目地区第一種市街地再開発事業

その他にも、「逓信ビル」「東京国際郵便局ビル」「関東郵政局」の跡地には、「大手町二丁目地区第一種市街地再開発事業」が進められています。都市再生機構とNTT都市開発によって、国有地を含む約2ヘクタールの土地に、地上30階を超える超高層ビル2棟が建設される予定です。完成予定は2018年7月。国際的なビジネス拠点としても注目されています。

また、「(仮称)丸の内3-2計画」は、皇居の敷地に近接する丸の内3丁目の開発計画です。三菱地所、東京商工会議所、東京會舘が共同再開発を進めています。完成予定は2018年10月。店舗やオフィスのほか、大規模な貸会議室を備えた複合施設が建設される予定です。

「(仮称)OH-1計画」にもふれておきましょう。こちらは大手町一丁目2番地区における一体開発事業として進められています。対象となるのは2.8ヘクタールという広大な土地。三井物産・三井不動産によって、地上30階を超える超高層ビル2棟の建設が進められています(2020年2月に建物竣工予定)。また敷地西側には広場も整備される計画となっていて、皇居の緑や「平将門の首塚」と連続する約6,000平方メートルの大規模緑地空間となる予定です。

まとめ

このように、東京駅西側・丸の内口エリアでは、大規模な再開発が続いています。2020年の東京オリンピックに加え、2027年のリニア中央新幹線開通という2つの大きな出来事を目前とし、これから先、さらに開発が加速していくと予想されます。ぜひ、今後の動向を注視しておきましょう。

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Vol.1:品川エリア「田町駅~品川駅間の新駅開発」と「品川駅前の再開発」
Vol.2:湾岸エリア 東京オリンピックの中心地として進化を遂げるための再開発
Vol.3:渋谷駅周辺エリア 新たなエンタテイメントシティを目指して大規模に生まれ変わる渋谷駅周辺の再開発
Vol.4-2:東京駅周辺エリア(後編)東京駅東側・八重洲口の再開発
Vol.5:虎ノ門エリア 広大な再開発区域、相次ぐ超高層ビル建設、新駅の開発
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