「将来は子供が好きな道に進んで欲しい」「できるだけやりたいことをやらせてあげたい」このように考えるのが親心だと思いますが、そのためには当然ですがお金がかかっていきます。
お子様のための資金準備はできるだけ早い時期から始めたほうが準備期間も長くとることができますが、今回は大学まで進学していく場合にどれくらいの教育費がかかるのか、進学コース別にかかる費用の違いや準備の方法等も交えてお伝えします。
(本記事は2019/06/26配信のものを2022/2/13に更新しております)
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幼稚園・保育園に入園してから大学・大学院を卒業するまで、約20年もの間、教育費がかかっていくわけですが、その費用は進学するコースによって変わってきます。
幼稚園・保育園については2019年10月に開始された「幼児教育の無償化」制度によって利用料が原則無償となります。認定外の保育施設等の場合には条件等が変わりますので、利用する際は事前に確認が必要となりますが、従来よりも費用負担が大幅に少なくなります。なお、送迎バスの費用や食材料費、行事の際にかかる費用等はこれまで通り実費負担となります。
小学校・中学校については、公立に進学をする場合の年間の費用は小学校で約32万円、中学校で約48万円かかります。私立の場合の年間の費用は小学校で約152万円、中学校で約132万円となっていて、公立との費用負担の差が大きくなっています。この金額には学校以外にかかる塾等の費用も含まれていますが、塾に行き始める年齢や通う頻度によってかかる費用が変わりますので、特に私立中学への進学を考えている場合には、この金額よりも多めに想定しておいたほうが良いかもしれません。
高校については、いわゆる高校無償化「高等学校等就学支援金制度」によって、公立・私立問わず授業料については支援金が支給されます。ただし受給には「在学・在住・所得」の3つの要件があり、すべてを満たした場合、104万円となっています。
大学は進学する学部によって費用が大きく変わります。私立大学の初年度納付金は、文系で約116万円、理系で約154万円、医歯系で約477万円、その他学部で約145万円となっています。初年度は入学金も含まれていますので、2年目以降の費用は少なくなりますが、在学中の費用は数百万円単位でかかることになります。
このように進学コースによってかかる教育費は変わってきますが、私立中学・高校へ進学した場合と大学在学中の費用負担が大きくなります。
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このような金額を目安に将来かかる教育費をある程度想定して、何年後にいくら準備するかを決めた上で、毎月の積立額や期間などを決めていきます。教育費を準備する場合、大学入学前までを積立期間と考えると長くて18年、準備を始める時期によってはそれよりも短くなります。
積立期間等によって取れるリスクが変わってきますが、毎月積立をしていくのか、一時金を運用するのかによっても商品の選択も変わってきます。教育費を準備する商品として、学資保険に代表される保険商品が挙げられます。こちらは積立・据置期間が10年以上必要な商品が多く、主に高校・大学在学中の費用を準備する目的で利用されます。
大学在学中の費用を準備するのであれば、ジュニアNISAの活用も選択肢として挙げられます。高校3年生の12月31日までは原則として払い出しができませんので、計画的に準備をすることができます。
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※2022年2月13日追記:
2024年から新たなNISA制度が始まることに伴い、ジュニアNISAは2023年に廃止される予定です。なお、すでにジュニアNISA口座で投資をしている場合、2024年以降であれば高校3年生の12月31日を待たずに、いつでも非課税で払い出しができるようになります。
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また、小学校・中学校時の準備であれば、必要な時期と満期時を合わせて外債・社債で運用する方法もあります。教育費目的の運用は、必要な時期に必要な金額を準備するために、殖やす運用よりも減らさない運用を考えたほうが良いかもしれません。
将来の教育費の目安を確認すると共に、今後のライフプランについても合わせて考えておくことが大切です。お子様が複数いらっしゃる場合には、高校・大学在学中の費用が思いのほか多くなることもあります。
また教育費の支出が終わった後は、セカンドライフについても考える必要があります。退職時の資産残高や退職金の見込み額、退職後の働き方等についてもできるだけ早い時期から想定をしておくことで、今後の資金準備や運用の目標も明確になります。まずは教育費の確保が先になりますが、合わせて生活設計全般についても考えてみてはいかがでしょうか。
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