マンション投資の管理
2017/12/16

空室対策で活用したいサブリース契約には注意が必要!メリットと注意点

(写真=alexandre zveiger/Shutterstock.com)
(写真=alexandre zveiger/Shutterstock.com)
賃貸管理を不動産会社に委託する方法の一つにサブリース契約というものがあります。これを利用すると、空室リスクがなくなり、毎月決められた金額が入金されるため、安定したマンション経営が可能になるというメリットがあります。一方で利用する場合に注意しておきたい点もあります。この記事では、空室対策として活用したいサブリース契約の注意点についてまとめます。

空室リスクへの対策にはどんな方法がある?


マンション経営で最も気をつけるべきは空室リスクです。空室が続いてしまうと安定収入は得られなくなってしまいます。空室となったときに自分で入居者募集をするのは困難なことが多く、経験豊富な専業大家でない限りは、不動産会社に入居者募集を依頼しているケースがほとんどです。
(参考記事)
入居者の募集の方法は?初心者は押さえておきたいポイント

不動産投資が初めての方は、どのように入居者募集すればよいかわからないという方がほとんどでしょう。また、本業を持っているサラリーマンなどは費やせる時間も限られています。特にこのような方は入居者募集を含め、賃貸管理会社に任せておくと安心です。入居者募集だけでなく、毎月の家賃回収と送金、入居中の対応、退去時の手続きなど、多岐にわたる業務を任せることができます。
(参考記事)
サラリーマンの味方。信頼できる不動産会社の特徴
購入してからが勝負!物件管理方法の種類とは

このように、賃貸管理にも様々なサービスがありますが、管理業務だけを委託する方法の他に、サブリース契約を加えて利用する方法もあります。

サブリースとはどんな契約?


サブリース契約とは、アパートやマンションを不動産会社に借り上げてもらい、賃貸経営、管理を任せるとともに毎月一定の家賃を受け取る方法です。入居者との契約についても、サブリースを行う不動産会社(サブリース会社)が貸主(転貸人)となって、入居者と賃貸借契約(転貸借契約)を締結します。

空室、満室に関わらず一定の家賃を受け取れるため、安定した経営が望めます。そのかわり、サブリース会社が空室リスクを負うため、入居者から得られる家賃から10%前後割り引かれた家賃が支払われるケースが多いようです。(空室リスクの低いエリアであれば5%ほどの割引率のケースもあります。)

安定したキャッシュフローが見込めますし、管理も簡素化されますが、以下でもう少し詳細にメリットと注意点を見ていきましょう。

サブリースのメリット


サブリースのメリットは、オーナーの空室リスクが大きく軽減される点です。前述のとおり、たとえ空室が発生しても毎月の家賃収入は一定です。キャッシュフローの見込みが立てやすいため安定経営が可能となり、ローン利用者でも安心です。

もっとも、実際は空室であってもサブリース会社が賃借人のため一定の家賃が支払われますが、そのかわりに管理業務だけを委託する場合より毎月の収入が少なくなります。ですが空室期間の収入減少を考えるとトータルの収入は大きく変わらないようです。空室が長期にわたってしまう場合には、サブリースのほうが多く収入を得られる可能性もあります。

また、空室時の精神的負担が軽減されるという点もメリットの一つです。次の入居者がなかなか決まらないという状況が続くと、本業が手につかなくなってしまう方もいらっしゃいます。金銭面だけでなく、気持ちの面でサポートしてもらえるのはとても心強いものです。

サブリースの注意点


サブリースは安定経営の強い味方ですが、一方で利用する場合に注意しておきたい点もあります。

まず一つ目は、サブリース契約において、オーナーは賃貸人(経営者)、サブリース会社は賃借人となります。日本の借地借家法は賃借人の保護を目的として作られており、サブリース契約の解除にはこの借地借家法第28条における正当事由(建て替えなど)が必要となります。もし売却を検討する場合も、サブリース契約を引き継いだままでの売却になります。この点はしっかりと認識しておきましょう。
(参考記事)
物件を管理する方法にも種類があります。どんな方法がある?

次に、家賃についてはサブリース会社が一定期間経過後に、現況の家賃相場等を加味したうえで借り上げする家賃の見直しを行う契約内容であるケースが多いです。もし空室率が高い、空室期間が長い、家賃相場が下がってしまった等の事情があった場合には、サブリース会社から家賃の減額が提案される場合があります。もし仮に家賃の合意ができなかった場合、通常の入居者の退室と同様に、賃借人であるサブリース会社はサブリース契約の解除を申し出ることも可能です。

なかにはサブリース会社から大幅な減額提案を受け、トラブルになるケースも起きているようです。例えば、もともと「30年一括借り上げ」で契約したはずなのに「減額に合意しなければサブリース契約を解除する」と言われたために裁判に発展したケースなどが、国会や昨今の報道などで問題視されています。

このようなトラブルが生じる要因は、サブリース会社の説明不足によるところが大きいですが、オーナーが契約内容を理解しないままサブリース契約を締結してしまうことにも問題があるのではないでしょうか。サブリースを検討する場合には、契約内容をしっかりと確認することが大切です。また、サブリース契約にかかわらず契約内容についてしっかりと説明してくれるかという点は、信頼のおける不動産会社かどうかを見極める一つの基準となるでしょう。

もっとも、このようなトラブルが起きているのは地方や郊外など、需要が見込めない地域で賃貸経営を行っているケースがほとんどです。サブリースがあるというだけで安心せず、賃貸経営が成り立つ立地をしっかりと選ぶことでもトラブルを防ぐことができます。

さらに、サブリース会社の倒産リスクについても考慮しておくべきです。経営基盤を新規販売に頼っていて、実は入居者募集の力がない会社は要注意です。なかには家賃相場状況をよく調べず、販売したいがために実際には入居者がつかない家賃で借り上げしている会社もあるようです。万が一サブリース会社が倒産すると、入居者との契約をオーナーが引き継ぐためには弁護士を交えて法的な手続きを行わなければいけない可能性が考えられます。また、サブリース会社から支払われていない家賃や敷金の回収などはうまくいかない可能性が考えられます。

サブリースを検討している場合には、サブリース会社の経営基盤をしっかり確認しておきましょう。

まとめ


この記事では、サブリース契約についてまとめました。サブリース契約は賃貸管理業務を任せるとともに空室リスクが大きく軽減されるため、安定したマンション経営を行うためには有効な方法といえます。今回取り上げた注意点を参考に、サブリース契約の内容をしっかりと確認したうえで活用を検討してみるとよいでしょう。

 

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