都心の再開発
2019/03/06

ますます盛り上がる都心の再開発⑱:下北沢エリア 小田急線の地下化、駅のリニューアル、住民参加型のまちづくり

(画像=PIXTA)
(画像=PIXTA)
東京都世田谷区の北東部に位置する下北沢エリアは、ライブハウスや劇場など、サブカルチャーの発信地として広く知られています。渋谷や原宿などと並んで、“若者の街”“ファッションの街”というイメージが強いことが、下北沢エリアの特徴と言えるでしょう。下北沢駅から代々木上原駅まで直線距離で約1.4km、三軒茶屋駅まで直線距離で約2kmと、人気エリアに距離が近いことも、感度の高い若者が多く集まる理由の一つです。

中心となっている下北沢駅の周辺には、「下北沢一番街」「しもきた商店街」「下北沢東会」「下北沢南口商店街」「下北沢南口ピュアロード新栄商店会」「代沢通り共栄会」という6つの商店街があります。古着屋、雑貨屋、美容室、おしゃれなカフェ、隠れ家的なバー、個人経営の飲食店など、個性的な店が多く、独特の魅力がある街並みを形成しています。

下北沢駅には小田急線と京王井の頭線の2路線が通っており、都心へのアクセスに優れています。下北沢駅から京王井の頭線の急行で渋谷まで1駅、小田急線の急行などで新宿まで2駅、さらには小田急線と千代田線との相互直通運転により、赤坂、日比谷、大手町といったビジネスエリアと乗り換えなしで往来できます。

そんな下北沢エリアは、今後、どのように発展していくのでしょうか。沿線や周辺地域の再開発状況を中心に見ていきましょう。

小田急線の複々線化事業

複々線化・高架化が実現した小田急線(小田急電鉄株式会社 公式サイトより)
これまで小田急線では、快適な輸送サービスを実現するための抜本的な輸送改善策として、東北沢―和泉多摩川間において「複々線化事業」が進められてきました。1964年の都市計画決定から約50年、着工から約30年が経過した2018年3月、同区間での複々線化が完成しています。

より詳細には、喜多見駅―和泉多摩川駅の区間は1997年に複々線が完成しており、世田谷代田駅―喜多見駅の区間は2004年に複々線が完成しました。世田谷代田駅―和泉多摩川駅は高架化され、踏切の廃止により周辺道路の渋滞が緩和。同区間内の駅や高架下が整備されるなど、沿線の利便性が大きく向上しました。

また、東北沢駅―世田谷代田駅の区間に関しては、地下式による複々線化計画が進められてきました。2013年に在来線が地下化され、2018年3月に複々線が完成。それに伴い、小田急線のダイヤが大幅改正となり、ラッシュ時の混雑率や遅延が改善しています。

下北沢駅も地下化されリニューアル

下北沢駅リニューアル完成イメージ(小田急電鉄株式会社 公式サイトより)
とくに下北沢駅は、新宿寄りの改札口を開放的な空間にしている他、北側の壁面を透過性のある素材にするなど開放感のあるデザインを採用。その結果、利便性だけでなく街の回遊性が向上し、さらなる発展に貢献しています。

具体的な変更点としては、小田急線下北沢駅ホームが地下1階(千代田線直通列車、各駅停車)と地下2階(快速急行、急行など)に分かれ、改札口は1階に設けられています。京王井の頭線と小田急線の改札が別々になったのも大きな変化でしょう。最終的には、小田急線の「南西口」「東口」「小田急中央口」、京王井の頭線の「西口」「京王中央口」と5つに分かれることとなります。
 
下北沢駅リニューアル後の断面図・平面図(小田急電鉄株式会社 公式サイトより)
工事の進捗状況としては、2017年10月に南西口が使用開始となり、2018年12月に東口が使用開始となっています。さらに2019年3月16日には「小田急中央口」「京王中央口」の使用開始が予定されています。各所にエレベーター、スロープ、南北通路が整備され、バリアフリーに対応した駅となる見通しです。

小田急線地上部の利用

小田急線の地下化で駅がリニューアルされた結果、活用可能な土地が生まれ、地上部も活性化しています。たとえば世田谷区では、「北沢デザイン会議」を2014年8月から、「北沢PR戦略会議」を2016年10月から開催するなど、住民参加型のまちづくりを進めています。

下北沢駅周辺の小田急線地上部においては、世田谷区や小田急電鉄が中心となり、2018年3月までに通路、広場、緑地、駐輪場などの整備が行われてきました。また、小田急線地上部に点在する空き地には、商業施設、保育園、駐車場、賃貸住宅などの建設も予定されています。
 
「つなぐデザイン つながるまちづくり」世田谷区 第5回北沢デザイン会議

さらに、下北沢駅の北側では、下北沢駅前広場を含む「世田谷区画街路第10号線」や、茶沢通りから西側の「都市計画道路補助第54号線(下北沢1期)」などの整備計画があります。2021年度中の完成を目指し、鋭意、再開発事業が進められている状況です。今後も下北沢エリアでは、駅周辺を中心に、さらなる発展が期待できそうです。

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