都心の再開発
2020/05/09

進む東京都心の再開発(15)

渋谷エリア 再開発動向「渋谷ストリーム、渋谷ブリッジ、渋谷フクラス、渋谷スクランブルスクエア」

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)

新宿や池袋とともに、東京を代表する繁華街である渋谷。最先端の流行やファッション、音楽など、若者文化発祥の地としても広く知られています。代表的な建物としては、「西武百貨店」「東急百貨店」「109」などのデパートをはじめ、専門店や飲食店も多く立ち並び、訪れる人を楽しませています。また、中心地にあるスクランブル交差点は、外国人観光客の憧れにもなるほどの人気を博しているなど、その知名度は日本でも有数と言えるでしょう。

また、渋谷が誇るのは若者文化だけではありません。アメリカのシリコンバレーになぞらえた「ビットバレー」として、IT関連のベンチャー企業が集まる地としても知られています。2012年に完成した渋谷ヒカリエには、「LINE株式会社」「株式会社DeNA」「KDDI株式会社」など、有名企業が多数入居(※2018年時点の入居状況であり2020年5月時点では移転した企業有り)。ベンチャーを中心とした商業の街としても栄えています。さらに現在、渋谷では100年に一度と言われる再開発が進んでおり、より大きく変わろうとしています。

(本記事は2018/12/25配信のものを2020/05/09に更新しております)

▼目次

  1. 渋谷駅周辺の再開発
  2. 新たな次代の流れを生み出す「渋谷ストリーム」
  3. 多世代・異文化をつなぐ「渋谷ブリッジ」
  4. 100年に一度の再開発を経て

1. 渋谷駅周辺の再開発

(東急電鉄「渋谷再開発情報サイト」より)
(東急電鉄「渋谷再開発情報サイト」より)

2018年には、渋谷駅周辺の再開発に大きな動きがありました。特筆すべきなのは、2018年9月13日から開業している「渋谷ストリーム」「渋谷ブリッジ」でしょう。これらの商業施設が誕生したことにより、新しい人の流れが生まれようとしています。それぞれの概要については後述します。

東急プラザ跡地の再開発(道玄坂一丁目駅前地区市街地再開発事業)において、2018年11月にビル名称が「渋谷フクラス(SHIBUYA FUKURAS)」に決定し、2019年12月5日に開業しています。

※ビル名称を「渋谷フクラス(SHIBUYA FUKURAS)」に決定 ― 道玄坂一丁目駅前地区市街地再開発組合・東急不動産株式会社ニュースリリース
http://www.tokyu.co.jp/image/news/pdf/20181115-2.pdf

渋谷フクラスという名称は、「膨らす(膨らます)」という日本語から取っているとのこと。その背景には、訪れるすべての人々の幸福を大きく膨らませたいとの思いがあるそうです。建築コンセプトは「小さな物語の集積」。多様な人や文化が混在し、集まり、成長する過程で小さな物語が生まれ、街をかたどっていく渋谷らしいコンセプトと言えそうです。柔軟性や多様性のある、渋谷ならではの新スポットになることが期待されています。

その他の再開発案件としては、渋谷駅前に「渋谷スクランブルスクエア(東棟)」があります。地上47階建て、さらに展望台をそなえたこちらの建物は、2019年11月1日に開業しています。加えて、東棟のすぐそばに建設される予定の中央棟および西棟は、2027年の開業が予定されています。

また渋谷駅桜丘口地区では、新しいビルの建設にともない、既存店が閉店するなどの変化も見られます。こちらは、2023年度の竣工を予定しています。このように渋谷では、新しい建物が次々と生まれ、人の流れや商業の流れもまた変わろうとしているのかもしれません。

2. 新たな次代の流れを生み出す「渋谷ストリーム」

(東急電鉄「渋谷再開発情報サイト」より)
(東急電鉄「渋谷再開発情報サイト」より)

渋谷駅周辺における再開発案件の中でも、とくに注目を浴びている「渋谷ストリーム」および「渋谷ブリッジ」について詳しく見ていきましょう。まずは、渋谷ストリームについてです。

渋谷ストリームは、国道246号によって中心街と分離され、これまでは大規模な再開発が行われてこなかったエリアに位置しています。コンセプトとしては、大きく3つあります。

・クリエイティブワーカーに選ばれるビジネス環境をつくる

・渋谷川を再生して、特徴ある魅力的な都市環境をつくる

・歩行者ネットワークを整備して、新たな人の流れをつくる

その名称からもわかるように、渋谷ストリームは文字通り“ストリーム(流れ)”をつくることを目指しているとのこと。

建物に関しては、総賃貸可能面積約14,000坪の多様なニーズに応えるフレキシブルなオフィス空間が特徴です。国内外から訪れる人々や渋谷に集うクリエイティブワーカーの感性を刺激しています。世界的IT企業Googleの日本法人「グーグル合同会社」は、2019年後半に本社オフィスを現在の六本木ヒルズから渋谷ストリームへ本社を移転すると発表し、話題を呼びました。

またエクセルホテル東急が入居しており、渋谷にある既存のホテルとともに、観光拠点としての役割を果たすことが期待されています。2018年にオープンした「ACTIVITY COURT」は、気軽に運動を楽しむことができる一方、イベントなどにも利用可能です。

さらに、総店舗面積約900坪、約30区画にまたがる、流行に左右されない“渋谷流=シブヤ・カスタム”が集まる商業空間も見逃せません。その他、約250㎡の面積を有し、収容人数はスタンディングで約700名を誇るホールや、官民連携により再生された渋谷川のほとりおよび潤いのある水辺の空間を活かした「稲荷橋広場」「金王橋広場」にも注目です。これらの広場でも、さまざまなイベントの開催が予定されています。

※渋谷ストリーム公式サイト https://shibuyastream.jp/

3. 多世代・異文化をつなぐ「渋谷ブリッジ」

(東急電鉄「渋谷再開発情報サイト」より)
(東急電鉄「渋谷再開発情報サイト」より)

次に、渋谷ブリッジについても紹介しましょう。

渋谷ブリッジは、渋谷ストリームと同じく2018年9月から開業しています。ホテル、カフェ、オフィスなど、多様な用途に使える複合施設として存在感を強めています。A棟の保育所、B棟のホテル・店舗・オフィスなど、待機児童や訪日外国人受け入れなど、地域のニーズに応えた多世代・異文化の橋渡しを実現しているのが最大の特徴と言えます。

立地としては、渋谷ストリームから渋谷川沿いの遊歩道を抜けたところに位置し、東横線の地下化によって空白となった線路跡地を再生したかたちとなっています。その名の通り、多世代・異文化への「橋渡し」と、渋谷と代官山という異なる顔を持つエリアの「橋渡し」をコンセプトとして掲げ、渋谷の南側エリアと代官山エリアとの中間地点という立地特性を生かした、高感度で多様な人々を集める拠点としての機能が期待されています。

※渋谷ストリーム公式サイト https://shibuyastream.jp/

4. 100年に一度の再開発を経て

100年に一度と言われている再開発を経て。渋谷はどのように進化していくのでしょうか。名実ともに大都市であるとともに、未だ発展途上にあるとも言える渋谷の動向を注視しておきましょう。

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